2006年08月18日

ヤルヴィの小ロシア

jarvi_tchai2.JPG

チャイコフスキーの交響曲第2番という曲は、たぶんジュリーニのお気に入りだと思う(正規録音と海賊盤あり)し、そのほかにもお気に入りの指揮者はけっこういるのではないか。私はコンサートではアントルモン指揮のN響の演奏を聴いたことがある。
お気に入りのゆえんはたぶん、その単純明快なサウンドではないかと思う。1楽章と4楽章が非常に活気あるパリッとした音楽なので、さまになりやすいから。

ヤルヴィの演奏は、あんまり単純明快ではない。音楽に一切のあいまいさはないにもかかわらず、分かりやすいわけではない。普通の人なら「もっさり」と表現すること間違いない。しかし、もちろん、問題があってもっさりしているわけではないし、もっさりを狙っているのでもない。

おそらく「炸裂」ではなく「朗々」を意図したのではなかろうか。すべての楽節が、歌またはお喋りから構成されている。丁寧に語られる音楽。それは静かな興奮を覚える気持ちのよい音楽である。その最大の功績は、第4楽章第2主題のさわやかな歌い口。

また、この演奏では、この曲の4番との近似性が強く感じられる。別に強く強調しているのではないが、部分部分のキャラクターにマッチした演奏スタイルを徹底することが自然にその楽想の近似性を強調するのだろう。

そのほかの管弦楽曲はマスターピースとは言いにくい曲が並ぶ。演奏はあくまで丁寧。「嵐」だけは異常に熱のこもった演奏だ。


Neeme Järvi
Gothenburg Symphony Orchestra

Pyotr Ilyich Tchaikovsky
Symphony No.2 in C minor, op.17, "Little Russian" (1879 version)
Overture in F major (1866 version)
Festive Overture on the Danish National Anthem in D minor, op.15 (1892 version)
The Storm, Overture, op.76 (1864)


posted by tak at 01:43| Comment(3) | TrackBack(0) | ネーメ・ヤルヴィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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