2006年09月18日

ベイヌムのブルックナーとマーラー

beinum_tragische.JPG

ブルックナーの8番はすでにフィリップス録音がCD化されていて、このライブもそのスタジオ盤と演奏の方針はほとんど変わらない。
非常に劇的な表現であり、かつ、とろけるような歌に満ちた、素晴らしい演奏だ。
全体で72分42秒で、特に1,3,4楽章が速く感じる演奏で、録音の状態と相まって細かいところは聴こえないところがあるが、別にそんな細かいところをどうしても聴かなければいけないわけではない。
また、モノラル録音を頻繁に聴く人には苦にならない録音だ。
すでにフィリップス盤を持っている人がわざわざ買わなければならない録音ではないが、それを持ってなくてこの時代のブルックナー・マーラー演奏にも興味ある人にはぜひ聴いてほしい。すでに現代の演奏と方法論は変わりないことに気がつくはずだ。

マーラーはベイヌムにとっては重要な作曲家の一人であるようだ。スタジオ録音で4番(DECCA)と大地の歌(PHILIPS)があり、放送録音のライブで3番とこの6番がある。特にこの6番については、ライナーノートによると「この曲を聴かずにマーラーを知ったことにはならない」というようなことを友人に語ったそうである。
その言葉通り、マーラーのマーラーらしさを濃密に表現した素晴らしい「悲劇的」。73分24秒とかなり速い部類に入る演奏だが、一音一音が充実しているので、そっけないなんてことは全くない。
直前にエドゥアルド・フリプセがPHILIPSにこの6番の世界初録音を行ったために、ベイヌムの録音は叶わなかったが、仮にこれだけの演奏が世界初録音として世に出ていたら、その後のマーラー演奏はどうなっていただろうか。フリプセの演奏を聴いたことがない(最近再発されたはず)ので、なんとも言えないが。
変なたとえだが、世の中に悲劇的の演奏がこれだけになってしまったとしても一向に悲しくない演奏。もちろんベストとかそういう意味でなくて。


Eduard van Beinum
Concertgebouworkest

Anton Bruckner
Symphonie Nr.8 c-moll
1955.4.21

Gustav Mahler
Symphonie Nr.6 a-moll, "Tragische"
1955.12.7

TAHRA


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