2006年09月21日

テンシュテットの巨人と千人

tenstedt_mahlerdvd.JPG

タイタン

1楽章の展開部ですでにテンシュテットの額が汗びっしょり。
アンサンブルのための棒でなく、表現の指示のための棒だ。すべての動きが集中を呼ぶ。音楽が変わる1小節前にすでに体の動きが変化を予感させている。

テンシュテットも、シカゴも、全然一所懸命にしているわけではない。とてもリラックスして見える。「何も難しいことはないよ。何でもできるよ。」とオケが表情で語っている
音もリラックスしている。でも、音楽はすさまじい充実度。特別なことをしてないのに特別な音楽になっている。

4楽章ではほとんど棒を振っていないが、もう疲労困憊のようだ。曲の頭では相当元気そうに見えたが、どうもそうではないらしい。やはり病気が相当体力を蝕んでいるんだろう。

マーラーの化身とスタープレイヤー集団の夢の協演だ。


千人の交響曲

スタープレイヤーはいない。だが、すべてのプレイヤーがテンシュテットを慕い、全身全霊で付き従っていく。
これだけの膨大な編成で速いところは速いテンポなのに破綻がないのは、相当綿密なリハーサルを行ったのだろう。危なげない。
そもそも一人ひとりのプレイヤーが出す音、歌手が出す声の入れ込み具合が違う。
特に合唱。少年合唱も大人の合唱も狂ったように声を張り上げる。

コーダで、合唱団の女性から笑みがこぼれる。

終演。温かい拍手。指揮者にとって、奏者にとって、聴衆にとって、本当に特別なコンサートだったのだろう。


Klaus Tennstedt
Gustav Mahler

Symphony No.1 D-Dur
Chicago Symphony Orchestra
1990, Chicago Symphony Hall, live

Symphony No.8 Es-Dur
London Philharmonic Orchestra
Julia Varady, Jane Eaglen, Susan Bullock, Trudeliese Schmidt, Jadwiga Rappe, Kenneth Riegel, Eike Wilm Schulte, Hans Sotin
Eton College Choir
London Symphony Chorus
London Philharmonic Choir
Malcolm Hicks(Organ)
1991, London Royal Festival Hall, live

EMI DVD


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