2006年10月08日

赤とんぼのアウフタクト

国府町中央公民館で、ヨハネスとエドゥアルトのクトロヴァッツ兄弟のピアノ・デュオを聴いた。
彼らのことはこれまで聞いたことはなかった(もちろん聴いたことも)が、技術的には申し分ないし、エンターテイメントとしても最上のもの。
参考までに、演奏曲目は以下の通り。
●モーツァルトのピアノソナタ第15番K.545をグリーグがピアノ2台に編曲したもの
 編曲がグロテスク。モーツァルトの音楽にグリーグが注釈をつけていくみたいな、しかもそれが見当違いみたいな感じで面白い。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ作曲の「イン・レッド」
 5拍子がベースのヨーロッパ・ポップみたいなノリノリの曲、というか、自分らで演奏する曲だからってそんな複雑系にしなくてもいいのに。
●リストのハンガリー狂詩曲第2番
 よく知らないんですが、これって1人で弾く曲じゃないのかな。ノリノリでめちゃめちゃ面白かった。
●ゲルハルト・クラマーの春夏秋冬
 日本の歌をヨーロッパ調に編曲。重要なフレーズを1個取り出して何度もオスティナート風に繰り返すパターンが結構あったが、「ちいさいあーきー」の動機を何度も繰り返すとミニマルミュージックみたいで凄く面白い。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ作曲の「七味〜ホット・スタッフ」
 これまた複雑系だが、普通の4拍子。なんだかいろんなジャンルのテイストをごちゃ混ぜにした曲だなあと思ったら、そういう風に作ったって解説に書いてあった。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ編曲のさくら
●ヨハネス・クトロヴァッツ編曲の赤とんぼ
 メロディは日本だが、編曲後はほとんど日本を感じさせない。面白い。ピアノの内部奏法も織り交ぜている。
●ガーシュウィンの「アイ・ガット・リズム」変奏曲
 ガーシュウィンの語法も今やクラシックな感じがするが、それがまたほほえましい。第何変奏だか知らないがラグタイムまで飛び出したりして。

そんなことより赤とんぼだ。
以前外国人歌手が日本でのリサイタルのアンコールでこの曲を歌ったとき(FMで聴いた)、「ゆうやーけこやけーの」の「ゆう」の拍をまるでアウフタクトのように歌っていた。
そして、今日のこの編曲でも、「ゆう」をアウフタクトに編曲していた。つまり「ゆう」やーけ「こや」けーの「あか」とーんーぼーーー「おわ」れーて「みた」のーはー「いつ」のーひーかー、の括弧の部分が全部アウフタクトに来ているのだ。4拍子に編曲されていたような気がしたので4拍目だ。
ヨーロッパ音楽の拍節感というのは不思議なところがあって、4拍子であればたいていは1拍目からメロディが始まるが、4拍目からフレーズが始まる音楽も非常に多い、モーツァルトとかメンデルスゾーンの曲には3拍目から始まるメロディがある。つまり3,4,1,2という拍でフレーズが構成される。体の動作的にそれを自然と考えるのだろう。
彼らにとっては赤とんぼのフレーズは前に1拍ずらした方が自然に感じるのかもしれない。


ラベル:音楽会
posted by tak at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 聴いた音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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