2007年03月07日

ベイヌムのブルックナー/1955年コンセルトヘボウの8番

beinum_bruckner8_coa55.JPG

エドゥアルト・ファン・ベイヌムという指揮者の存在は、一時期前のブルックナーの存在とよく似ている。クラシックを聴かない人はまず名前も知らない。クラシックを相当聴く人は名前は知っていても聴いたことがない。そもそも彼の曲(演奏)を聴く人は相当のマニアである。
私は多分高校生の頃には知っていたのだと思う。ベイヌムのCDを初めて買ったのが高校生のときで、岡山に模試を受けに行って、近くにあったクラシック専門のレコード店に行って、コンセルトヘボウ管100周年記念のブルックナーの7番を買ったのだ。それを選んだのが「国内盤になりそうにない」という理由だったので、ベイヌムを知っていたかどうか怪しいものだが。もちろんその7番は今でも持っている。ちなみにすぐに国内盤も出たし、最近再発もされた。

以前「大地の歌」の演奏について書いたときに、「ベイヌムの特徴である直線的なインテンポ」なんてことを書いているが、この演奏には全く当てはまらない。
http://takmusik.seesaa.net/article/22728468.html
どの小節もテンポは違うし、小節の中でも音は伸び縮みする。しかもそれが、曲がそれを望んでいるかのように自然に。
それに加えて、とても劇的な表現。といっても、ストーリーテリング的(ヘレヴェッヘの演奏など)ではなく、あくまで音楽を音楽として表現しているようである。

ここでもコンセルトヘボウは超絶技巧集団である。ベイヌムが提示する個性的な音楽を、まるで演奏者自らが思いついたかのように自然に音にする。この裏には相当厳しいリハーサルがあったか、もう何回もこの8番を演奏してきたかのいずれかであろう。ぱっと言われてこんな演奏ができるものではない。
まさに、指揮者が絶対的権力者で在り得た時代の貴重な証言である。モノラルなのでマニア以外は聴かないだろうが、ステレオ録音にこれだけの演奏は存在しないのも確かである。
ちなみに、ハース版使用。

なお、2ヶ月前の同じ8番の演奏が最近発売されたことは以前書いたとおり。
http://takmusik.seesaa.net/article/23922590.html


Eduard van Beinum
Concertgebouworkest

Anton Bruckner
Symphonie Nr.8 c-moll

1955.6, Concertgebouw, Amsterdam

PHILIPS


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