CHANDOS30周年記念ボックスの録音を、年代順に、その年の私の思い出とともに振り返る第1回。29枚目のキングズ・シンガーズのデビュー録音。
この30枚セットには各ディスクの説明がついておらず、12ページの、30枚のディスクのタイトル、カズンズ親子のあいさつ文、それと写真が掲載された簡単なブックレットが付くのみである。そのブックレットには「ウェブサイトに行ったら、30枚のディスクのブックレット(3ヶ国語)を無料でPDFでダウンロードできるよ」なんて書いてあるが、確かに探してみれば、各ディスクの紹介ページからダウンロードできるようにはなっている。
http://www.chandos.net/30thboxset1.asp
しかしながら、なぜかこのキングズ・シンガーズのものだけがデータが置いてない。録音年代も書かれていない。
http://www.chandos.net/CD_Notes.asp?CNumber=CHAN%206562
ここを読むと、キングズ・シンガーズが1968年にデビューしたことは分かるが、録音年は分からない。
キングズ・シンガーズのオフィシャル・サイトを探して、ようやく確認することができた。なんと私の誕生年、1971年である。
http://www.kingssingers.com/gallery.php?agallery=1970
つまり、シャンドスの会社の設立よりもずっと前。多分、この録音が廃盤になっていたのが忍びなくて、シャンドスがライセンスを買い取ったのだろう。カズンズ親子が録音に関わっていたのかもしれないし。
正直言って、このキングズ・シンガーズの演奏について、私が何か言うべきものではないだろう。要は、ポップなのである。ウェルメイドな害のない音楽であり、こういうのを好む人も多かろう。ただ私がお客さんではないだけだ。
録音はとてもきれい。
1971年は、私の生まれ年であるが、当然のことながら記憶はない。カップヌードルとカセットテープが同い年である。後者はすでに晩年を迎えつつあるが、前者は今も元気に多面的展開をすすめている。
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http://takmusik.seesaa.net/tag/articles/CHANDOS30
CD29
オリジナル・デビュー・レコーディングス
キングス・シンガース
・Sunshine/Gilbert/Simons:The Peanut Vendor
・Traditional/Shenandoah
・Traditional/Cherry Ripe
・Gershwin/Heyward:Summertime
・Pruda/Luna/Russell:Time Was
・Traditional/Scarborough Fair
・Tchaikovsky:None But The Lonely Heart
・Traditional/Linstead Market
・Traditional/The Oak and the Ash
・David Bacharach:Wives and Lovers
・Traditional/Blow Away the Morning Dew
・Tiomkin/Webster:The Green Leaves of Summer
・Ron Goodwin:What Kind of Things
キングス・シンガース
Nigel Perrin and Alastair Hume counter-tenors
Anthony Holt and Simon Carrington baritones Brian Kay bass
The Gordon Langford Trio
CHAN6562
1971