2014年07月18日

メッツマッハーのツィンマーマン"Ich wandte..."

2014年7月18日(金)19:15 すみだトリフォニーホール

インゴ・メッツマッハー指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
バス:ローマン・トレーケル、語り:松原友、多田羅迪夫

ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲op.43
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:私は振り返り太陽の下で行われたすべての不正を見た(日本初演)
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調「運命」op.67

新日フィルの年間予定が出た時に「おお、ツィンマーマン!しかも最後の作品!」と思ってスケジュールに書き込んでおいて、まず行けないだろうなと思っていた公演。
平日の公演だが、午後からだけ休暇を取れば間に合うし、翌日も午前9時からのジュニアオケの合宿には、羽田発6:55で間に合う!
しかも、過去5年内の二度の渡欧によりたまっていたANAのマイレージが失効間近で、クレジットカードのポイントを数百ポイント足してちょうど無料航空券が手に入る! と思いきや、往復切符には3,000マイル足りない…。しかしよく調べてみると結局復路はマイレージでは入手できない券だったので、これはまあ仕方ないと思って片道は自費。
朝6時には羽田に着いておきたいのでなるべく近くの蒲田に宿をとる(ここまでが出発前の行動)。

当日は何の問題もなく東京につき、時間の余裕があるので御茶ノ水のディスク・ユニオン。LPまで丹念に見たが、どうしても欲しいというものはあまりなく、DECCAの退廃音楽シリーズのブラウンフェルスの「鳥たち」(ツァグロゼク/ベルリンドイツ響)のみ購入。帰りに鳥大を振る某M先生にバッタリ(笑)。先生いわく「毎週来てますよ」。東京にいたら毎週会っていることだろう(笑)。

ほかは寄り道せずに錦糸町へ。
すみだトリフォニーホールは初めて。公共ホールとは思えぬ重厚感。

プロメテウスは、非常にアンサンブルの整った快演。1曲目だからというノリの悪さや音の重たさはない。さすがメッツマッハー(なのかな)。

ツィンマーマンの「Ich wandte...」は、大成功の超名演!
まず、歌詞とセリフは、セリフが日本人歌手にもかかわらず基本的にドイツ語のまま。メッツマッハーが振るのだから当然だが、これはおそらく台本と音符が不可分であり(この言葉の時にこの音が鳴る、というような)、単純に日本語訳に移すことは非常に困難だろう。
ローマン・トレーケルの熱演はもちろん素晴らしく、さらに日本人二人、松原友氏と多田羅迪夫氏の語りが、美しい発音のドイツ語でかつ物語的で素晴らしかった。しかも、この曲の最後の最後、語りがこれまでのセリフをランダムにつぶやく部分があるのだが、ここで初めて日本語でつぶやくことで、音楽が恐ろしく広がりを持ったように感じられた。ポスターには「クリストフ・ヘンドリクスほか」となっているので、当初の予定はドイツ人二人であったかもしれないが、けがの功名か、日本人での語りで正解だったと思う。
それにしても聴衆のまじめなこと!会場は恐ろしい静けさを保っていたし、おそらく1割以上の人がきちんとドイツ語の台本と対訳を見ながら聴いていた(ドイツ語を追えているというのはめくりのタイミングで分かる)。音楽らしい音楽でもないし聴かせどころがあるわけでもないのに、大喝采であった。終演後に近くのおじさんが「現代音楽のコンサートはほとんど来ないけど、おもしろいもんだねえ」と友人らしき人に話しかけているのが聞こえて、とてもうれしかった。

「運命」(ポスターにそう書いてある)は、それほど期待していなかったけど、これも超名演!
とにかくメッツマッハーの指揮が俊敏で運動神経がよさそう。すべての細部に意味が宿る。音符が多く意味深いので演奏時間は短いのに、時間がたつのが遅い(いい意味で)。
そして4楽章の満を持しての神の到来すなわちトロンボーンの参加の効果的なこと! 終盤の最後の審判の場面も息もつかせぬ勢い。客演でN響の木越洋がチェロのトップサイドで弾いていらしたが、興奮されたのか、演奏しながら足をどんどん床にたたきつけておられた!(笑)
最後まで気持ちが休まる暇のない快演であった。
サイン会があったので、メッツマッハー先生のサインいただいちゃいました。「レクイエムもやってください」と話しかけたが、伝わったかどうか…。

蒲田に移動して宿を探すと、値段で選んだばかりに素晴らしい場末感(笑)。
食事をとろうと店を探すが(事前情報なし)、若い人がやってる焼き鳥屋に2軒入店拒否された後に昭和感あふれるおいしそうな洋食屋にたどりついて、素晴らしい生姜焼きをいただいた。グリルスズコウ。

翌日は5時過ぎに起きて京急に乗って羽田に行って、朝6時55分初の1便で無事に鳥取につき、9時開始のジュニアオケの合宿には問題なく間に合った。

2014.8.21記

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タグ:B.A.Zinmmermann
posted by tak at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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