2014年10月4日(土)14:00 びわ湖ホール 小ホール
アルカント・カルテット特別コンサート
Violin 1 アンティエ・ヴァイトハース
Violin 2 ダニエル・ゼペック
Viola タベア・ツィンマーマン
Violoncello ジャン=ギアン・ケラス
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調「セリオーソ」op.95
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」
シューマン:弦楽四重奏曲イ短調op.41-1
チェロの友人K氏に誘われて、彼が最も愛するカルテットという、アルカント・カルテットを聴きにびわ湖ホールへ。
ヴァイオリンヴィオラのK夫妻もチケット入手できたので、またもや鳥取比率の高い客席であった(笑)。
びわ湖ホールへ行く前に、大阪によってササヤ書店でベト7のスコアなど購入。
渋滞もなくびわ湖ホールに着いて、すぐ近くの一番安い店の一番安いメニューの唐揚げ定食を食べる。
14時に開演。4人が楽器を構えると観客が恐ろしく集中を高めて全くの沈黙が訪れる。なんというハイレヴェルな観客!
1曲目。「これが私たちのセリオーソ」という、隙がなく美しく、叫ばないのに説得される演奏。弦が4人もそろえば調弦の癖があってどうしても合わない音程があるものだが、この4人は調弦の考え方が一致しているようで、音程が狂う気配すらない。
さらに、右手の歌い方の発想も一致していて、表現が常に4倍に増幅される。
2曲目。あのへんてこりんなスメタナが、最初から最後までへんてこりんに聞こえずに音楽が止まることなく流れていく完成された解釈の完璧な演奏! もうこれをそのまま発売すべきだ!
休憩後の3曲目。メインがシューマンでは軽いかと思ったが全くそんなことはない。シューマン全部、メンデルスゾーン全部をさっさと発売してほしい。ただし、チェロK氏と一致した感想は「まだまだ解釈の余地がある」。なんと大それた物言い(笑)。
弦楽器を演奏するということ、室内楽を演奏するということ、それらをひっくるめて音楽をするということはどういうことなのかを恐ろしい次元の高さで見せつけられ、深く深く考えさせられた2時間であった。
帰りにはまたもや大阪に寄って名曲堂梅新東店とワルティ・クラシックへ。
その後は弦楽講座でお世話になっているヴァイオリニストの初リサイタル。
横山亜美ヴァイオリンリサイタル〜クレモナからの便り〜
19:00 ザ・フェニックスホール
Violin 横山亜美
Piano サラ・コスタ
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第7番ハ短調op.30-2
サラサーテ:カルメン幻想曲op.25
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第3番ニ短調op.108
ラヴェル:ヴァイオリンソナタト長調
詳細は省くが、よく練習された、というのではなく、ヴァイオリンと音楽がよくわかっているので音楽を作るのに苦労しない演奏。
恐ろしく多い楽章数であるが、どこの細部も隙がなく音楽をしていた。
アルカント・カルテットの後でも問題なく楽しめたコンサートだった。
さすがと思ったのは、ラヴェルの曲中、重音のピッツィカートが続くところで指が深く入ってしまって調弦が一気に下がった時に、楽章間で冷静に調弦しなおしたこと。
コンサート後に丸ビルのタワレコに行って、ようやく帰鳥。