2007年03月09日

セルのブルックナー/ウィーン・フィルの7番

szell_bruckner7_wph.JPG

リアリズムの極地。
表現はやわらかいかもしれないが、表情はニコリともしていない。ウィーン・フィルも金縛りにあったような演奏。詩情に満ちたベイヌムとコンセルトヘボウの演奏(1948年の旧盤)の逆の凄さがある。ちなみに「対偶」はハンス・ロスバウトと南西ドイツ放送響の詩情も柔らか味も一切ない演奏だろうか。
それでも2楽章のアダージョでは、なぜか泣かせる表情。誰かを弔っているかのような感情のこもり方である。
3,4楽章のオケの鳴りっぷりも立派だ。そしてまた柔和かつニコリともしない表情。

セルのウィーン・フィルとのライブでは、ベートーヴェンの5番も素晴らしかったが、この演奏も素晴らしい。モノラルで細かいところはよく分からないが、それでもその音楽の豊かさは十分に伝わる。
60年代のウィーン・フィルの演奏では、シューリヒトの3,8,9番(名演!)、ショルティの7,8番(聴いたことなし)、メータの9番(迷演)などがあるが、ブルックナーは十分に熟知していたのだろう。オケには何の問題もない。指揮者にとってももちろん。

セルといえばクリーブランドだし、彼らの演奏はどれも超一流である。しかし、少ないながらもウィーン・フィルとの演奏は名演ぞろいであるし、セルに興味のある人なら避けて通ることのできない演奏だ。


George Szell
Cleveland Orchestra

Anton Bruckner
Symphonie Nr.7 E-Dur
1968.8.21, Großes Festspielhaus, Salzburg

SONY CLASSICAL


posted by tak at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョージ・セル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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