2013年05月05日

5/5ベルリン、ケルン

この日は緊張の人生初ICE。初めて新幹線に乗ることを想像してください(笑)。
今回も旅行のすべての手配をお願いしたオペラツアーズオルフェウスのSさんの「技」で、航空券を安くあげるためにベルリンからケルンへの行程をICEで移動するのだ。
私のわがままで朝の6:49発なので、朝起きれるか心配だったが、杞憂だった。5時前には目が覚めてしまう。年寄りか。
部屋の外の風景はこんな感じ。フリードリッヒ・シュトラッセのホームが見える。ICEに乗るベルリン中央駅まではわずか一駅。
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悩んだのは、朝食を食べるかどうか。朝食は6時から。ICEの出発は6:49。
例えると、有楽町の駅前のホテルに泊まってて、6:49東京駅発の新幹線に乗るのに、6時からの朝食を食べる気になれるかという感じ。大事を取って朝食はパス。
5時半過ぎにチェックアウトしてフリードリッヒ・シュトラッセ駅へ。なぜか有楽町駅をほうふつとさせる。
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6時前にはベルリン中央「巨大」駅に到着。これなら朝食は食べても大丈夫だったな(悔)。
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ホームには、何号車がどのあたりに止まるというのが表示されているので安心(と思ったら、全然該当のところに止まらないので焦る(汗))。食堂車があるのを確認したので、駅では何も食べないことに、と思ったら、ベルリナーという揚げパンのようなものがおいしそうだったので、つい食べてしまう。0.89ユーロ。ちょい甘すぎで、格別おいしいわけではなかった(笑)
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ケルン行きのICEは定時に到着、発車。
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とってもらったのは1等車で、皮のにおい。がらがら。速度表示もある。
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ちょっとして食堂車に行ったらすでに満席なので、ビュッフェでサンドイッチとエスプレッソを買う。7.90ユーロ。
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ベルリンから最初の停車駅のハノーファーまではこんなだだっ広い空間が広がっている。途中止まらなかったウォルフスブルクにフォルクスワーゲンの巨大工場が出現してビックリ。
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ケルンには5分遅れくらいで到着。直前にライン川を渡るのが、淀川を渡って大阪駅到着みたいな感じ。
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初ケルン!の感激もそこそこに駅を降りるとあのケルン大聖堂がいきなりそびえててビックリ。カメラを持つ手も慌てている。
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ケルン大聖堂の右側の方を抜けて、ケルン観光局に行き(場所がわからなかったが、看板を見つけて行った)、ケルンウェルカムカードを購入。24時間有効、公共交通乗り放題、観光施設割引付で9.00ユーロ。
その後、急いでケルン・フィルハーモニーへ。
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ケルンは「アハト・ブリュッケン(8つの橋)」という現代音楽祭の期間中で、この5月5日の夜には、ペーター・ルンデル指揮でベルント・アロイス・ツィンマーマンの「若い詩人のためのレクイエム」。4年前もベルリンで聴いた、私の大好物(笑)。
http://takmusik.seesaa.net/article/118264604.html
昼には、ランチコンサートと銘打って、この曲の無料公演があるというので、わざわざ朝早くベルリンを出てケルンについたのだ。
お客さんは結構熱心な人が多いようで、200人以上は集まっただろうか。音楽祭全部のプログラムが載った巨大な冊子を買う。10ユーロだったか。本公演は前の方の席を取ってもらったので、この時は後ろの、合唱の直前に陣取る。
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コンサートの進行は指揮者のペーター・ルンデル自身。ほぼ全部の出演者が集合していた。
最初にちょっとしゃべって最初の方を5分ほど演奏。そのあとルンデルが延々15分しゃべるしゃべる。何言ってるかは全然わからん。わかるはずの周りのドイツ人たちもだんだんそわそわしてくる。早く音楽聴かせろ、って感じだが、あれは音楽なのか(笑)。
そして最後に終曲のドナ・ノビス・パセムを全部やって、わずか30分で終了。案外普通に拍手喝采。帰りにトートバッグをもらった。
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その後ホテルへ。駅の反対側だが、間違えて遠回りの川沿いを行ってしまう。これがかのライン川である。
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ホテルはアメリカンな感じの名前で、なかなかこぎれい。
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さっきのトートバックの中身は、無料の冊子、袋に入った小さなパン、Hohe Cというドイツ定番のジュース。さすがランチコンサートである。
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パンは置いといて、ちゃんとした昼食を食べに外へ。さんざんうろうろして、ケルンの地ビール、ケルシュの飲めそうな店として、「Früh」を自力で探す。
シュパーゲルのスープとケルシュ2杯で10ユーロ程度。
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ここからが、今回の旅行最大の難所である。街はずれのPalladiumというケルンのオペラハウスの代替施設(?)で行われる、ケルンオペラのフランツ・シュレーカー作曲の「烙印を押された者」の公演を見に行くのである。
Uバーンとバスを乗り継いで行き、まだチケットを確保してないので、現地で買わなければならない。
さっきのケルンウェルカムカードをガチャコンして有効化したのが14:25、まずはU13の路線でケルン中央駅(Dom)からミュルハイム・ヴィーナー・プラッツまで10分程度。
駅からの景色はこんな感じで、バスが止まっているのが見えるのだが、目指すバスは見えてるのではなく左はしの建物の影の見えないところに止まる「Opernbus」という路線に乗る。
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10分ちょっと乗って14:47にPalladiumに到着。中央駅から30分弱。思ったより楽に着いた。この日は日曜日なので、バスは公演の時間帯のみ、30分おきの運行である。
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着くのが早くて会場は開かないし、暇なので周りを歩く。公演会場の周りはこんな感じで工場地帯。会場も工場跡をリノベーションしたもの。ライプツィヒのあれ、シュピネライとは違って、現役の工場も稼働してるっぽい。
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http://takmusik.seesaa.net/article/204771718.html

途中、ゴルフに乗ったオッサンに「パラディウムはこの辺か」と尋ねられたので、あっちにまっすぐ言って右、と答えておいた。しかし着いたばかりの俺に聞くなよ。ま、現地人でも不案内な地域なんだろうな。
そういえば昨日はチューリッヒの駅で「動物園はどうやって行けばいいか」と尋ねられたな、私よりも30倍はドイツ語が達者な、非西欧系の家族連れのおばちゃんに。

15:00には開場し、簡素な切符売り場に行って、切符の購入を試みる。実はこの「烙印を押された者」、16:00開演で3幕あって休憩込みでたっぷり3時間半はかかる。このあと20:00からは中央駅前のフィルハーモニーの本公演を見なければならない。場合によっては演奏途中で出なければいけないかもしれないので、端の席に座りたい。
切符売り場のお兄さんに席を見ながら選びたいというと、端末をぐるっと回して見せてくれ(ちょい古いWindows)、真中が空間で両横に席がある不思議な座席プランで面食らったが、端を選ばせてくれた。56ユーロというので、そういえばと思いケルンウェルカムカードで割引がきくか尋ねると、すぐに該当のチェックボックスをクリックして計算し直し、36.80ユーロ!途中までしか見れないことを差し引いても安い!

公演の45分前からは賢そうなおっさんがレクチャーを始めた。15分くらいで終わるかと思い、最初はマーラーやツェムリンスキーがどうたら言っていたので聴いていたが、全然終わる気配はないし一つも内容がわからんので断念。
ロビーはこんな感じでバーもちゃんとある。当日売りのプログラムは6ユーロだったか8ユーロだったか。
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ようやく開演15分前に客席が開く。いきなりゴミだか何だかわからないものが。
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客席に着いてさっきの座席プランを理解した。工場跡の大きな空間に、漢字の「凸」の形で見立てると、両横部分が座席、上の出っ張り部分がオケピット、真ん中部分がステージである。声は前から、オケの音は真横から聴こえる。
ちなみにさっきのレクチャー、原稿なしで演奏5分前までたっぷり40分やってた。しゃべる人も聴く人も立ったまま。あんたらすげーよ。席数は約600で、ほぼ満席。採算という感覚はなさそうだ。
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オケはフル4管編成。弦が1階、木管が2階、金管は弦の横の奥の方で、うるさいのでモニター見ながら後ろ向きに吹く(笑)。
客席のつくりは鳥取にある「鳥の劇場」の手作り感と五十歩百歩で、ある意味うれしい(笑)。
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パンフレットを見ると、2幕の後に休憩、終演予定は19:25とある。つまり、終演後、19:28発のバスに乗り、うまく乗り継げば20時のフィルハーモニーに間に合う!
とは思ったが、中央駅からフィルハーモニーは結構歩くので、2幕が終わったら18:28発のバスに乗ってゆったり行く、という作戦にする。

Die Gezeichneten
Franz Schreker
Oper in drei Akten
Libretto nach ≫Hidalla≪ von Frank Wedekind
mit Kurzeinführung

Premiere Sa 20. Apr. 2013
Musikalische Leitung Markus Stenz / Inszenierung, Bühne & Kostüme Patrick Kinmonth / Co-Kostüme & Co-Bühne Darko Petrovic / Licht Andreas Grüter / Dramaturgie Georg Kehren / Chorleitung Andrew Ollivant
Herzog Antoniotto Adorno/Oliver Zwarg
Graf Vitelozzo Tamare/Simon Neal
Chor der Oper Köln
Gürzenich-Orchester Köln
http://www.operkoeln.com/programm/57360/ より引用


実はこの作品については「音」しか予習してなくて、内容が全く頭に入ってない。
演奏が始まっても、主役級の二人が、男は自動車修理工、女は画家というのはわかるが、白魔女集団みたいなのや黒悪魔集団みたいなのや、おとぎ話的役割設定で、よく分からん。字幕もドイツ語だけで、しかも難しい言葉ばかりでさっぱりわからん。
なのに、なのに、音楽が素晴らしすぎて、もちろん演奏も素晴らしくて、1、2幕通しの2時間、まったく飽きる暇がなかった。
ちなみに、指揮者は歌い手に背を向けてオケを指揮しているので、プロンプター(若い女性)が指揮者の隣でずっとキューを出していた。

2幕が終わって外に出てもまだ明るい。向かいの歩道には10代後半の若者がぎっしり。何か近くでライブがあるのだろう。こっち半分はオッサンおばさんでぎっしりで好対照(笑)。
予定通り18:28発のバスに乗る。バスの中でさっきもらったパンを食べる。日持ちしそうなモサモサ感で、別に美味くない。Hohe Cは例によって薬臭い(笑)。途中、グーグル・ストビューではPalladium一番の最寄り駅に行く道があったのが、ゲートでふさがれていた。やはりバスが必須。
乗り継ぎの駅は広場でこんな噴水もあって、くつろぎの空間らしい。
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フィルハーモニーには余裕で1時間前に着いたので、あまりに暇でスマホにテトリスのアプリをダウンロードして没頭してしまった。
客席呼び込みベルはシューマンのラインの一部で、開演が近づくにつれて引用が長くなって、格好いい!

ACHT BRÜCKEN | Musik für Köln

Bernd Alois Zimmermann
Requiem für einen jungen Dichter (1967–69)
Lingual für Sprecher, Sopran- und Baritonsolo, drei Chöre, Orchester, Jazzcombo, Orgel und elektronische Klänge nach Texten verschiedener Dichter, Berichten und Reportagen

Claudia Barainsky Sopran
Andreas Schmidt Bariton
Michael Rotschopf Sprecher
Jakob Diehl Sprecher

MDR Rundfunkchor
James Wood Einstudierung

WDR Rundfunkchor Köln
Nicholas Kok Einstudierung

Herren der EuropaChorAkademie
Joshard Daus Einstudierung

Jazz-Band der Hochschule für Musik und Tanz Köln
Matthias Schwengler tp
Gerd Dudek ts
Sebastian Sternal p
Dieter Manderscheid b
Fabian Arends dr

Junge Deutsche Philharmonie
Peter Rundel Dirigent
João Rafael Klangregie

http://www.koelner-philharmonie.de/veranstaltung/109220/ より引用

さて、とっていただいた席は2列目とのことなのだが、テレビカメラなどが客席を占拠していて、なかなか見つからない。なんと、そのWDR生中継のテレビカメラの前が私の席。舞台が拡張されていたので、めちゃめちゃかぶりつき(笑)。私の後ろの2席は間違って売られたみたいで、カメラの邪魔になるのか別の席に移動していたので、一人ぽつん。
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演奏は本当に素晴らしいもの。ユンゲ・ドイチュ・フィルの若々しく、献身的な態度は、4年前のベルリンフィルと対照的(笑)で感動的であった。
ソリストもナレーターも素晴らしく、特に私の目の前のナレーターは涙を流しながら演じていた。
そして合唱。放送合唱団の技術の素晴らしさ!合唱は4群に分かれているのだが、各群の中でもトーンクラスター的なハーモニーを作らねばならない。そのような場面に来ると各団員が音叉をこんこん頭にぶつけて鳴らして耳に突っ込んでいた!なるほど、原始的な方法が一番確実だ!真剣な顔で一斉にこんこん音叉で頭をたたく様は何とも素晴らしく愉快であった。
そしてお客さんもベルリンとは対照的。それほど多くなく1,000人強だったろうか、ほとんど途中で立つ人はおらず、最後まで席を離れず、最後は熱心に拍手喝采していた。スタンディングオベーションはほとんどなかったが。
ただ、例外もあり、私のすぐ隣、つまり同じ最前列の席のオッサンが、公演の半ばから連れに盛んにぶつくさ言っていた。関係者のつてか何かで何もわからず来たのだろう、無理はない。ま、私もこの曲だと「演説が一つ増えた」とばかりに受け流すことができた(笑)(意味が分からない人は後で私に尋ねるように!)。
ちなみに、パンフは昼に買ってたので気づかなかったが、あの例の何分何秒にどの演説が始まってどの合唱が始まってどのナレーションが始まるっていうタイムテーブルみたいのがちゃんと配られてて、終演後にもらって確認したら、私がCDを持ってるベルティーニ&ケルン放送響(まさに同じ会場の録音!テナー・サックスが同じ人!!)のCDのブックレットと同じ、ショットのスコア(持ってませんよ)のコピー。別にもらわなくてもよかったが、まあ記念である。
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満足して帰路に。再びFrüh。豚のシュニッツェルきのこソースがけとケルシュ・ビール2杯。美味い。チップ込みで21ユーロ程度。
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23時半には宿に戻って風呂に入る。バスタブがあってちゃんとシャワーカーテンがある。美とかデザインとかとは縁がないが、普通に良い。
ベッドに横たわってうとうとしてたら寝てて、2時過ぎにちゃんと寝なおす。


posted by tak at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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