2008年01月07日

ショルティ再会

solti_bruckner9.JPG

私にとってサー・ゲオルク・ショルティとは、20年以上も前、中学生の頃にクラシックを聴き始めた頃の「定番」であった。中学生時分の多くはない小遣いを工面して買うLPのチョイスの中で「ハズレ」を引かないと想定される指揮者だったのだ。だから、LPではアルプス交響曲(バイエルン放送響)と大地の歌(シカゴ響)、さらにオムニバスの1,000円LPを持っている(カルメンの前奏曲とかツァラ冒頭とかアダージェットとか「定番」の曲が聴けた)。
高校生の頃、知人の家に行ったらそのお父さんがえらくマニアで、ホーン型の巨大なスピーカー(普通の箱型のはブックシェルフ型と言います)などの高級オーディオと無数のCD(メジャーレーベルばかり)にびっくりし、とりあえず聴かせてもらったのがショルティのブルックナーの9番だった。そこから聴こえてきたのはショルティらしからぬ柔和な音楽であった。
大学生以降今に至るまで、この9番は全曲を聴く機会がなかったし、ショルティの音楽は聴くものすべてが柔和とは言いにくい「強靭」なものがほとんどだったので、あのブルックナー体験は何かの勘違いかもなんて思ったりもした。

このたびヤフオクでこのショルティのブルックナーの交響曲第9番を入手し、ようやく全曲聴くことができた。その演奏は、まさに柔和な部分とやはり強靭な部分とが絶妙に隣り合わせた名演である。
どうも最近はショルティというとあの森林をなぎ倒すブルドーザーのようなマーラーの6番を代表盤とするデリカシーのない指揮者のように思われている節があるが、それだけではないとずっと思っており、それがようやくこの演奏で確認できた。

ちなみにシカゴ響のブルックナーは、この約10年くらい前にカルロ・マリア・ジュリーニがEMIに録音した演奏がある。強靭さは同じだが、テンポの動かし方=音楽の動かし方は全然違っており、それぞれの個性が出ている。バレンボイムとの全集も聴いてみたいものだ。


Anton Bruckner
Symphonie Nr.9 d-moll

Sir Georg Solti
Chicago Symphony Orchestra

1985.10, Orchestra Hall, Chicago
DECCA


ラベル:ショルティ
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