2007年06月24日

古い音楽、新しい音楽

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鳥取大学医学部の学生オケの定期演奏会に出演してきた。曲は、こうもり序曲、ロザムンデ序曲、セビリアの床屋序曲、チャイ5、白鳥湖のワルツ。音符が多くてくたびれた。
トラ比率が高くて、学生らしい初々しさがなかったような気がするのは気のせいか。

新しい音楽はもう聴き(弾き)疲れたので、帰ってから古い音楽を聴く。

ハインリヒ・シュッツ(1585-1672)とヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745)。前者は旋法の時代、後者は調性の時代である。だが、そういった技術的な面に関わらず、新しい音楽が失った、あるいは敢て避けた静謐さ、密やかさをこの時代の音楽は持っている。もちろんこの時代の音楽だって猥雑なものはある。
なんとも心に染み入る音楽である。


ラベル:古楽
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2007年06月11日

アルペンホルン

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鳥取市鹿野町の鹿野小学校で行われたホルンリサイタルに行ってきた。
ホルンは、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団のヴィリ・シュヴァイガー氏。
モーツァルトのホルンコンチェルトの1番と魔笛などのアリア編曲版、亡き王女のためのパヴァーヌ、タイスの瞑想曲など。
そして、アルペンホルンの実演も。
アルペンホルンは実用上はこっちの群れからあっちの群れに情報を伝えるものだそうで、実際にいろんな「情報」を実演した。
「うちの群れの羊に子供が生まれた」というのは、冒頭のソシレファという音型が何かの曲と全くおんなじでそれが未だに何の曲か思い出せない。
そのほかに「きれいな彼女ができた」とか「岩が落ちそうで危ないぞ」とか。ほとんどメロディのある曲と変わらない感じで、特にきれいな彼女云々はプロコのロメジュリのジュリエットのテーマを髣髴とさせる(全然違うけど)ロマンティックさであった。
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2007年06月02日

仁風閣コンサート

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なんとあの国指定重要文化財の仁風閣の中で、ヴァイオリンリサイタル!
仁風閣の写真はこちらもご参照を。
http://takmusik.seesaa.net/article/37884517.html

出演者は、硲美穂子(Violin)、竹内永和(Guitar)。
演奏は申し分なし特にギターの竹内氏の世界構築は見事だった。

貴賓室ではあるがそんなに大きくないので客席は100くらいか。満席であった。

曲は以下の通り。

美しきロスマリン
愛のあいさつ
愛の喜び
ドビエンヌの中世風組曲
レバイの「のばら」の変奏曲http://www.homadream.com/catalogue/NOTES/pe2023.htm
グラナドスのアンダルーサ
ファリャの火祭りの踊り
(休憩)
黒いオルフェ
シェルブールの雨傘
王様と私
シンドラーのリスト
ライムライト
ショパンのノクターン
モンティのチャールダッシュ
(アンコール)
オーバー・ザ・レインボウ

お客さん的には後半の方が楽しかったようだが、私はどうもクラシック以外の適性がないようだ。前半の、特にグラナドスがよかった。

夕暮れの中、美しい音楽を、このすばらしい建物で聴くというその貴重さに涙腺が緩んでしまった。

ちなみにこれを書きながらNHK教育の別府アルゲリッチ音楽祭の公演を見ている。アルゲリッチ、バシュメトのすばらしさは言わずもがなだが、学生たちの演奏もなかなかのものだ。しかし、この素晴らしい演奏をする彼ら彼女ら全員が音楽で飯を食っていけるわけではないというのも儚き人生である。明らかに供給過剰なのだが。
バシュメト編曲による、ブラームスのクラリネット五重奏曲の、ヴィオラと弦楽のための協奏曲編曲版というアイデアはすばらしいものだ。バシュメトの巨大な音量がないと成立しないかもしれないけど、あの曲の儚さ倍増である。
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2007年05月26日

音の絵

東誠三&安田正昭ピアノ・デュオ・コンサートを梨花ホールで聴いた。
すばらしい演奏。

演奏曲目は、
モーツァルト:4手のためのソナタニ長調K.381
シューマン:子供の情景op.15(安田正昭独奏)
フォーレ:組曲「ドリー」op.56
ベネット:4つの小品組曲
シューベルト=リスト:ウィーンの夜会第6番(東誠三独奏)
ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲第1番「幻想的絵画」op.5
アンコール;
サン=サーンス:動物の謝肉祭のフィナーレ
ベネットの曲から3曲目(ラグタイム・ワルツ)を再度演奏


東誠三氏の演奏したリストは見事!はっきり言って下らん曲だと思うが、その下らん曲がどこを取っても音楽的に響いている。すばらしい音楽性。

そして圧巻はラフマニノフ。以前、生で一度聴いたことがあって、冒頭の15秒くらいは「聴いたことがある」と思ったんだが、その後の印象は全くない。そのときの演奏が肌に合わなくてずっと寝てたのだ。そして終曲で叩き起こされて不機嫌に。
今日は違う。全ての音符が生きている。ウネウネうねる膨大な数の6連符とか3連符とかが、意味を持ってつながり、毛布のように全体を柔らかく包む。そして終曲もガンガン行って爽快かつ緻密に構築的な演奏であった。

さて、幻想的絵画という曲だが、なるほど音符で書いた絵のようだと思った。大きな絵を細密に観察していき、5分かけて見終えると絵の全貌が見えてくる、というような見方で見たときの絵である。
なお、3曲目の「涙」という曲は、最初は「嘆き」が続くが、最後に葬送行進曲が現れる。クローズアップした「泣く女性」のずっと奥に小さく描かれる葬送の行列、というような立体感のある絵を感じさせる曲であった。
名曲である。
ラベル:ラフマニノフ
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2007年05月09日

ミュンシュ/ラヴェル

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天下の名盤、シャルル・ミュンシュとパリ管の、ラヴェルとオネゲルである。
ミュンシュのきらめく音楽作りがすばらしい。まるで何もしていないようでいて、音楽に必要な雰囲気作りが見事に実現されている。
アンサンブルは一見大雑把でも、実は一人ひとりの奏者が優秀で、きちきち縦の線を合わせなくてもきちんと流れでアンサンブルできているから、見通しのよさと塊り感が両立できている。
それと、今日聴いて初めて、スペイン狂詩曲を「ファリャと似てる」と思った。スペイン狂詩曲はそれくらい濃厚な空気を感じる。

オネゲルについて、ライナーノートに興味深いことが書いてあった。
「パウル・ザッハーがチューリヒで初演した数週間後にミュンシュがオネゲルの2番をパリで1942年の6月に初演し、同じ年の10月に1楽章と2楽章を録音したが、オネゲル曰く『占領下であるということが、終楽章を極度の緊張を持った解釈で録音する妨げとなり、ずっと遅れて1944年3月に録音した』」そうだ。
ちなみにこの2番、ほとんどすべて弦楽合奏で、終楽章だけトランペットがコラールのような旋律を演奏する。このトランペットはたしかオプションとなっていたと思うが、トランペット無しでは曲として成り立たないと思うんだが、どうなんだろう。

なお、このパリ管創立間もない時期のミュンシュとの一連の録音では、幻想交響曲、ブラームスの1番、ラヴェル曲集とこのオネゲルが録音されているわけだが、オネゲルだけだとLP1枚分にならない。ほかに何が録音されていたのだろう。
国内盤で4枚組で出ていたことがあるように記憶しているのだが。どうも輸入盤ではこのシリーズの録音はこのラヴェルとオネゲルの1枚しか現役盤で出ていないようなのだ。

ところで、私の持っている盤は、最後のトラック(オネゲルの3楽章)でパチパチとノイズが入る。パソコンでリッピングしてもノイズが入る。マスタリングの問題なんだろうか。


Charles Munch
Orchestre de Paris

Maurice Ravel

Boléro
Rapsodie espagnole
Daphnis et Chloé - Suite No.2

1968.9.21,23,24,26,28,10.3 Salle Wagram, Paris

Arthur Honegger
Symphony No.2

1967.12.28, Salle Wagram, Paris

EMI
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2007年05月07日

サロメ/カラヤン

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CDを片付けてから、「あれが聴きたい」とふと思い立ったCDがすぐ見つかるようになったのがうれしい。

今日聴いたのは、カラヤンとウィーン・フィルによる、リヒャルト・シュトラウスの「サロメ」。
多分、10年近く前の上京の際に中古で買ったものだったと思う。この演奏が実質的にサロメを初めて聴いたものなので、インプリンティング的に心地好い。
鮮烈かつ妖艶。厳格さと揺らぎが絶妙に同居する。

録音会場がゾフィエンザールになっているが、DECCAとの共同制作のためか。おかげでいつものEMIより音がいい?


Richard Strauss
Salome

Herbert von Karajan
Wiener Philharmoniker

Salome: Hildegard Behrens
Herodes: Karl-Walter Böhm
Herodias: Agnes Baltsa
Jochanaan: José van Dam
Narraboth: Wieslaw Ochman

1977.5.10-20, Sofiensaal, Wien
EMI
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2007年04月16日

トゥランガリーラ交響曲

turangalila.JPG

私が若い頃(今でも若い?)は、トゥーランガリラ交響曲と言っていたものだ。なんてことはどうでもいい。
曲についてはこちらをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2

新装相成ったNHK-FMの日曜の定番、FMシンフォニーコンサート→サンデークラシックワイド−シンフォニーコンサート−。N響以外のオーケストラの日常公演をFMで聴ける貴重な機会が、1時間枠から4時間枠になることでさらに価値を増した。
その最初の恩恵をこうむった曲は、メシアンの「トゥランガリーラ交響曲」だった。70分を超える曲を全曲放送。指揮はチョン・ミョンフン、演奏は東京フィル。車のオーディオで聴いたが、見事な演奏であった。特に丸々聴けた第10楽章。演奏者にとっては長くつらい曲であろうが、素晴らしいパワーを失わず(アンサンブルだけはちょっと見失い気味?)で、最後の長い伸ばしのクレッシェンドも、本当に長く長く伸ばして、見事な演奏であった。

久しぶりにこの曲を聴きたくなって、我が家のCDを探してみる。持っていたのは以下の3点。面倒なので日本語表記。

・エサ=ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団
  ピアノ:ポール・クロスリー
  オンド・マルトノ:トリスタン・ミュレイユ
  録音:1986年ごろ
・マレク・ヤノフスキ指揮 フランス国立放送フィル
  ピアノ:ロジェ・ミュラーロ
  オンド・マルトノ:ヴァレリー・アルトマン=クラヴェリー
  録音:1992年9月16-20日
・ハンス・ロスバウト指揮 バーデン=バーデン南西ドイツ放送交響楽団
  ピアノ:イヴォンヌ・ロリオ
  オンド・マルトノ:ジネット・マルトノ
  録音:1951年12月23-24日

F1を見なければいけないので、全楽章は聴けない。従って第10楽章のみ聴き比べした。
結局、どの演奏もそれなりに面白い。

サロネンは、バイエルン放送響とのロシア名曲集がデビュー盤で、これが2作目のはず。1985年にSONYと契約を結んでいらい、最近までずっとSONYと録音してきたが、最近DGに移籍(?)した。
なぜかこの演奏の録音日はライナーには書いてなくて、ウェブ上でも見つからない。1985年か86年だと思う。サロネン28歳ごろの仕事である。
フィルハーモニアはオケの創立以来名門として知られてきてはいるが、最初の10年を除いてはヴィルトゥオーゾ・オケではない。そのフィルハーモニアをヴィルトゥオーゾ・オケのようにきびきびとしたテンポで振るので、いろいろと問題はある。
特に、リズム感を強調しすぎて、フランスの音楽に聴こえない瞬間があるのはどうかと思う。それでも、きびきびとした音楽を聴く快感に満ちている。

ヤノフスキの演奏は、おそらく巷でもほとんど評価されていないだろう。サロネンの後に聴くとハエの止まりそうな遅さ。
でも、まるでシャンソンを聴くような軽やかさと潤い、ドイツ的重みといった、ヨーロッパ音楽らしい演奏である。オケもちゃんと聴けば上手いことが分かる。

そしてハンス・ロスバウト。きびきびと言うよりは、キリキリとした演奏。初演2年後の録音であるが、メシアンの音楽というよりはロスバウトの音楽であろう。でも、これも面白い。現代音楽を現代音楽として演奏している。

なお、サロネンとヤノフスキは2枚組でカップリングの曲も魅力的だ。サロネンはルトスワフスキの交響曲第3番と「眠りの空間」、ヤノフスキはメシアンの「ほほえみ」(ヤノフスキに捧げられた)とルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲。

それぞれゆっくり聴かねば。
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2007年04月01日

ツェンダー/ブラームス/シェーンベルク

jungedeutschephil.JPG

ブラームスのピアノ四重奏曲第1番シェーンベルク編曲版第4弾。

ドイツのユース・オーケストラである「ユンゲ・ドイチュ・フィル」の25周年記念アルバムに収録された、作曲家でもある指揮者ハンス・ツェンダーの演奏である。

このピアノ・カルテットのみドイツ・グラモフォンの録音(他は放送録音)のようで、創立間もない1979年の演奏。この曲の演奏としても先駆け的なものかもしれない。
すっきりとして明快で、曖昧なところのない名演だ。もちろんただ単にきちんとしているだけでなく、歌もある。ほのかに漂うロマン。テンポは遅め。その分表情が薄く感じられるかもしれないし、そこにのみ学生らしさが見え隠れする。
2楽章の音程が高くて難しそうなホルンソロで、逆に若者らしいテクニックの確かさを聴かせている。
3楽章は、遅さが崇高さに昇華している。あのアホっぽいラッパがギンギンなる部分でさえ、格調高く聴こえる。
なのに、なぜか4楽章の最初の部分では浮き足立ったような落ち着かない演奏。細かい音符が多くて難しいということもあろうが、それだけではない、何を表現すればいいかよく分からない戸惑いのようなものが感じられる。その後の楽節(トランペットから始まる部分と、仕立て屋の恋で使われた部分)は何の問題もなく格調高い音楽。コーダも見事。

ツェンダーは、自作の「シューマン・ファンタジー」の演奏も収録されている。
シューマンのピアノ曲をベースにした曲のようで、「冬の旅」のオーケストレーションも手がけたツェンダーらしく、ドイツロマン派への偏愛振りがうかがえる、ロマンティックな編曲。なぜかおどけた風情が漂うのが興味深い。

合わせて他の曲の演奏の感想を。

ロンネフェルトはドイツの作曲家のようだが、私は他に聴いたことがない。いかにもゲンダイオンガク。演奏は普通に上手い。指揮のクリストフ・プリックは、フランツ・シュミットのオペラ「ノートルダム」の全曲盤の演奏を持っている。

コンドラシンの演奏がいくつかあるが、これは一つのコンサートかもしれない。
ラヴェルのスペイン奇想曲、ストラヴィンスキーの4つの習作、ショスタコーヴィチの交響曲第9番であるが、これは、この3曲だけのカップリングで、普通に売っても全然問題ないような素晴らしい演奏だ。いわゆる「大人の音楽」にちゃんと聴こえるし、オーケストラ芸術として過不足ない。コンドラシン恐るべし。

作曲家ルトスワフスキの自作「チェーン1」と、ドイツの「ゲンダイオンガク」の代表的作曲家ベルント・アロイス・ツィンマーマンの1楽章の交響曲。
「チェーン1」は、残念ながら「演奏しただけ」みたいな感じだ。ゲンダイオンガクだがもっと上手く演奏できる曲のような気がする。ソロの部分は上手いが、楽器がたくさん重なってくる部分で、個々の楽器の役割が全体に反映されていかない。
ツィンマーマンは、これはいい!団員の「ようく知ってますよ」という余裕の空気が冒頭から漂っている。遅い部分の空気感、炸裂する部分の鮮烈さ。ルトスワフスキの指揮者としての巧みさも伺える。しかしまあ、なんともかっこいい曲だ。金管バリバリ、パーカスドカンドカン。ツィンマーマンの曲の中では一番良く知られたものだと思うが、もっと演奏されてもよいのに。

大指揮者ガリ・ベルティーニの指揮も2曲。これも一つの演奏会か。マーラーの10番の1楽章とヴェーベルンのパッサカリア。
録音の少ないベルティーニの演奏がこうして素晴らしい精度の演奏で聴けるのはありがたい。オーケストラのヴェーベルンの理解度、マーラーへの愛情、それがひしひしと感じられる演奏だ。華やぎはないが、質実剛健なドイツの音も心地好い。

そして、ピエール・ブーレーズの指揮したドビュッシーの「遊戯」。
ブーレーズが考える音楽の、アンサンブルの理想像というのはとてつもなく高いようだ。メンバーを全く子ども扱いせず、恐ろしい精度の音楽を作っている。
最初は、精度の高さだけで感心しているのだが、だんだん団員の体温が上がっていくようで、音楽に熱がこもっていく。クールとホットの同居。

ユンゲ・ドイチュ・フィルと言えば、私が中学生だか高校生だかのときにFMでエアチェックしてずっと聴いていたシャルル・デュトワの指揮したショスタコーヴィチの交響曲第8番でよく知っているのだが、本当に上手いオーケストラなのである。ユース・オケなのに、ちゃんとオーケストラ芸術を表現し得ている。最近はグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラとか、いろんなユースオケが出てきたが、老舗(?)の味わいは格別である。
また、収録された曲がすべて20世紀の音楽で、いちばん古いのがラヴェル、次がヴェーベルンというのも凄い。20世紀音楽をコンパクトにまとめたという意味でも、すぐれたコンピレーション・アルバムである。


Junge Deutsche Philharmonie, jubiläums Edition

Disc 1

Peter Ronnefeld
Orchestersuite aus der Oper "Die Ameise" (1959-61)
Dirigent: Christof Prick
1976, Sender Freies Berlin

Igor Stravinsky
4 studies for orchestra (1914/1929)
Dirigent: Kyrill Kondrashin
1980, Sender Freies Berlin

Dmitri Shostakovich
Symphony No.9 in E flat major, op.70 (1945)
Dirigent: Kyrill Kondrashin
1980, Sender Freies Berlin

Witold Lutosławski
Chain I (1983)
Dirigent: Witold Lutosławski
1989, Polskie Nagrania

Bernd Alois Zimmermann
Sinfonie in einem Satz für großes Orchester (1951)
Dirigent: Witold Lutosławski
1984, Westdeutscher Rundfunk, Köln


Disc 2

Arnold Schönberg
Brahms Klavierquartett g-moll op.25 (1937)
Dirigent: Hans Zender
1979, Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg

Anton Webern
Passacaglia für Orchester op.1 (1908)
Dirigent: Gary Bertini
1983, Sender Freies Berlin

Gustav Mahler
Adagio aus der Symphonie Nr.10 (1910)
Dirigent: Gary Bertini
1983, Sender Freies Berlin


Disc 3

Hans Zender
Schumann-Fantasie für großes Orchester (1997)
Dirigent: Hans Zender
1998, Norddeutscher Rundfunk

Claude Debussy
Jeux (Poéme dansè) (1912-13)
Dirigent: Pierre Boulez
1990, Sender Freies Berlin

Maurice Ravel
Rhapsodie Espagnole (1907/08)
Dirigent: Kyrill Kondrashin
1980, Sender Freies Berlin

Berlin Classics
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2007年03月28日

ギーレン/ブラームス/シェーンベルク

gielen_brahms_schoenberg.JPG

ブラームスのピアノ四重奏曲第1番シェーンベルク編曲版の、Inoue collection 第3弾(笑^2)。誰が読むんだろう。

昔懐かしきIntercordレーベルのGIELEN-EDITION。

ミヒャエル・ギーレンという名前を見た瞬間に、オタクならばあのギスギスした機械のような音響を想像するに違いない。
そして、この録音でも、その想像に違わずギスギスした名演である。

分かりにくい比喩であるが(というか比喩なのか)、5cm四方くらいの3mm厚のステンレス板で、高さ10mくらいの宮殿を組み立てたような演奏である。
5cm四方で3mm厚なんだから相当硬い。なのに10mの規模になると、全体として自重でしなりが生じる。
つまり、微視的には屹立した音響が飛び交っているのに、全体として大きな歌を形成している。ベルリン・フィルとかバイエルン放送響と違って南西ドイツ放送響はスーパーSクラスのオケではないから、個々の奏者の音の魅力とかはあんまりないんだけど、トータルとしてはやはり上手いオケであるし、歌も歌う。
まさにマニア向けの演奏である、良い意味で。

ところが。
アントン・ヴェーベルン編曲のバッハの「6声のリチェルカーレ」になると、めちゃめちゃロマンティックな演奏になっている。1m角の柔らかいアクリル板で作った半透明の家の模型のような(意味不明)。
本来ロマンティックなブラームス/シェーンベルクが即物的で、スカスカな感じのバッハ/ヴェーベルンが情緒的というのは、ギーレンならではだろう。

シェーンベルク編曲の皇帝円舞曲は、編成が編成だし、まあ普通の演奏だと思う。この長い曲をこの編成で飽きずに聴かせるのも大変だと思うが。
ちなみに、フルート、クラリネット1&2、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノ。「月に憑かれたピエロ」の巡業公演のアンコールとして編曲されたそうで、有名な「私的演奏協会」のための一連のリダクション編曲(ブルックナーの7番とかマーラーの4番や大地の歌などが室内楽編成で演奏できるように編曲された)とは成立時期が違うようだ。

というわけで、この盤もヤルヴィとは違う意味で「マニア御用達」である。でも、インターコードのギーレン・エディションなんて、今どきどうやっても手に入らんかも知れんね。

ちなみに、シェーンベルクがこのブラームスのピアノ四重奏曲を編曲するに至った理由やら何やらというのが文章(手紙)になっていて、この盤のライナーノートに全文が掲載されているので引用する。なお、ドホナーニ盤には My reasons のみ、ヤルヴィ盤にはそれと My intentions が掲載されている。

"My reaons:

1.I love this piece.
2.It is seldom played.
3.It is always played badly, because the better the pianist is, the louder he plays, and the strings cannot be heard. I wanted to hear everything, and I have achieved this."

"My intentions:

1.To remain strictly in Brahms' style and not to go further than he would himself have gone if he had been alive today.
2.To follow carefully all the laws that Brahms himself followed, and violate none of those laws known only by musicians who grew up in his vicinity."

"How I did it:
I have been completely familiar with Brahms's style and his principles for nearly 50 years. I have analysed many of his works for myself and with my pupils.
As violist and cellist I have played this and many others of his works frequently; therefore I knew what it should sound like. I only had to transfer the sound to the orchestra, and I have done this and nothing else.
Of course there were serious problems. Brahms loves very low basses, for which the orchestra posseses only a small number of instruments. He loves full accompaniment with brokenchord figures, often in various rhythms. And most of these figures cannot easily be changed, because in his style they are usually of structual significance. I believe I have solved this problem; but my achievement will not mean much to musicians of today, because they do not know the problems; and when one shows them what problems there are they are not interested in them. But they are significance to me."

綴りはライナーノートのままです。


Michael Gielen
SWF-Sinfonieorchester Baden-Baden

Johannes Brahms
Klavierquartett Nr.1 g-moll op.25
in der Orchestrierung von Arnold Schönberg
1991.4, Hans Rosbaud-Studio, Baden-Baden

Johann Sebastian Bach
Sechsstimmiges Ricercar aus "Musikalischens Opfer" BWV1079
in der Orchestrierung von Anton Webern
1991.5, Hans Rosbaud-Studio, Baden-Baden

Johann Strauss (Sohn)
"Kaiserwalzer"
für sieben Instrumente gesetzt von Arnold Schönberg
1990.4, Hans Rosbaud-Studio, Baden-Baden

Intercord
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2007年02月28日

音楽熟成

ongakujukusei.JPG

行ってきました、第1回日本音楽熟成鳥取大会。例のモーツァルトで酒が美味しくなるとか、右脳が活性化させるとか、あれです。
http://onjyuku.com/news.html

前半の講演は聞けず。従って、右脳への効果がどうとかいうことについては何も言う資格なし。
それに、「中の人」に知り合いが多くて、それがまたとてもいい人ばかりなので、なにか評めいたことは言うわけにいかないんです。
だから私に「ほんとで効果あるの?」とか聞かないでくださいね、オンラインでは。

中盤は、コンサート。すべてモーツァルト。
ヴァイオリンのためのロンドハ長調K.373(クライスラー編曲) Vn:久保田昌平 P:山城裕子
歌曲「春への憧れ」K.596 Br:吉田章一 P:山城裕子
歌劇「フィガロの結婚」より「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」 同上
ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331
いずれも充分楽しめました。いろんな意味で。
久保田君のヴァイオリンはスリリング。危なっかしいって意味じゃないよ。
吉田さんの歌は安心して聴けます。特にフィガロ。うっとり。
山城さんのピアノは個性的。不思議な軽みと重みの同居。

終盤は、パーティ。食事も楽しめたが、量が少なかったか。
それよりも、集まったお客さんが他のVIPぶりがすごい。それを見てるだけで面白かった。県内の有名人の5割くらいが来てたんじゃないだろうか(おおげさ)。この会場でテロがあったりしたら明日から鳥取は機能しなくなりますよ、まじで。
こういう「社交」の場って、鳥取には少ないけど、ある意味大事だね。政治くさくってそれがまたいとおかし。
ちなみに私も某政治家とお知り合いになれました。その方がかなりのクラシック・マニア。クラシックとジャズのレコード7,000枚とか。「ブルックナーいいですよね、7番とか8番とか9番とか」などと盛り上がりました。「ヴァントは生で聴きましたよ」なんて話したら真剣にうらやましがられたり。

写真は、音楽熟成バナナと音楽熟成酒。バナナは普通に美味い(以前食べた)。酒はまだ飲まず。アル添金箔入りの時点で「?」。

ところで、同じテーブルに座った対面のおばさまから、「初対面でいきなり聞いて申し訳ないんですが、コンサートのときの拍手の仕方が普通の人と全然違ってたんですけど、何か音楽なさってるんですか」と聞かれてしまいました。
しまった、相当邪悪なオタク・オーラが出てたらしい。
ラベル:音楽会
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2007年02月13日

ホルスト・シュタインの仕事

N響創立80周年記念の番組で、健康状態などの理由などにより最近全く来日しなくなった名誉指揮者陣の現役時代の指揮振りを堪能した。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2007-02-12&ch=12&eid=8844

スウィトナーの分は後でゆっくり見ようととりあえず飛ばす。

そしてシュタイン先生のリハーサル、演奏、インタビュー。ほとんどが初めて見る貴重な映像。
ここまで細かく振っていたのか。指揮を見れば音楽が聴こえてくる。そして、歌って見せる声の美しいこと!奏者はついていけてなかったけど。
インタビューの中の一言。「私が指揮を始めていたころにはリヒャルト・シュトラウスは音楽活動を引退していたので、直に接することはなかったが、オーケストラのメンバーたちからどんなだったか聞くことはできた。ベルリン・シュターツカペレとか、ベルリン・フィルとか」

サヴァリッシュの昨年録ったというインタビューも貴重だ。とても元気そうに見えるのだが、指揮はできないのだろうか。90年ごろのブラームス・チクルスを忘れることができない。鉄壁だったころのサヴァリッシュ。鉄壁のブラ4。

3人ともにご健康をお祈りしたい。
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2007年02月12日

ヴァンガード・ブラス再び

鳥取県の指導者的立場の吹奏楽関係者を中心に結成された「ヴァンガード・ブラス」の鳥取公演。
米子公演とプログラムはほとんど一緒だが、感銘はまた違った。
今回の演奏では何より、音が解け合って非常にマイルドなハーモニーと、結構緊迫感のある緊密なアンサンブルが聴かれた。

ビゼーの「子供の遊び」は、米子では結構ほつれが目立ったが、梨花ホールでは余裕が感じられた。
ホルストの第1組曲は、その崇高な音楽が十分に崇高に演奏され、神々しいばかりだった。
そして最後の「メキシコの祭り」(O. リード)は、素晴らしい緊迫感と素晴らしいアンサンブル、十分な高揚感。聴いていて幸せだった。アンコールも程よく肩の力が抜けていい演奏だった。
ちなみに、鳥取公演ではファリャの「恋は魔術師」が予定されてたが、米子と同じ「メキシコの祭り」になったことの説明はなかった。ちょっとそれが気になったが、演奏を聴いて納得。消化不良の新曲(かどうか知りませんが)より、いったんなじんだ曲をよりよい演奏でするほうが何倍もいい。

もちろん、ミスがなかったわけではないし、ステージ上ではいろいろ不都合があったことは想像に難くないが、梨花ホールの2階席にはいい音だけがブレンドされて届くので、そういうのが分からなくなっちゃうのだ。
前回と若干の奏者の交代はあるが基本メンバーは同じ。結局は、1月から2月の間の練習と、ホールの音響との相乗効果だろう。練習すれば上手くなるし、音響がよければ気持ちよく演奏できる。身も蓋もないがそれだけのことだ。「それだけのこと」がいちばん難しいのだけれどね。

というわけで、鳥取の吹奏楽ももっと自信満々でやってくださいね。影ながら応援してますので。
もしかして、中の人は不満タラタラ、とかだったら、私の聴取能力が低いということですので。またあとでいろいろ聴かせてください、中の人。
ラベル:音楽会
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2007年02月04日

馬渕昌子ヴィオラリサイタル

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圧巻!
大阪のザ・フェニックスホールに聴きにいった、馬渕昌子先生のヴィオラリサイタル。
http://officevega.blog60.fc2.com/blog-entry-29.html

シューマン:おとぎの絵本op.113
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタop.11-4
西澤健一:Into the Dark After a Little While for Viola and Piano
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタop.147

馬渕先生は、紀尾井シンフォニエッタなど、主にアンサンブルで活躍されるヴィオラ奏者。エレガントである。
シューマンも良かった。ヒンデミットも素晴らしかった。西澤も悪くない。
そして、ショスタコーヴィチは別格だった。
テンポ設定、作曲家の考え方について、馬渕先生は初演者のドルジーニン氏にじきじきに教えを請うたとのことだ。
おそらくそのことによる自信と明確なイメージによるものだろう、揺るぎない=揺らがないテンポ感が曲の構成をがっちりと固め、曲への思い、作曲家への思い、初演者への思いがすべての行間を埋め尽くして、テンポは遅くとも意味の詰まった音楽を最初から最後まで途切れさせなかった。
特に3楽章は、作曲家の、無念さというよりは「表現したいことは曲で表現できた」というような晴れやかさが満ち満ちていた。ベートーヴェンの「告別」が、つまりその行進曲のリズムが、まるで楽しげな足取りに聴こえるような。その晴れやかさが逆に胸に沁み、思わず涙ぐんでしまった。
客席の痛いような静寂も演奏に貢献していた。

3月11日には東京の白寿ホールで東京公演があるそうなので、東京の人にはこのショスタコーヴィチを聴くだけにでもぜひ行ってほしい。ヒンデミットは事前勉強をお忘れなく。どこが第何変奏か分かると面白さ倍増です。

ところでこのザ・フェニックスホール、アンコール中にステージのバックの壁面が上がって、御堂筋が現れた。そんなのあり?コンサートという非日常と都会の街並みという日常が交錯するさまはかなり刺激的であった。
ちなみに鳥取大阪間は、行きは3時間10分、帰りは2時間30分。鳥取は雪はあったが路面は凍っていなかったので通行には何の問題もなし。
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2006年12月08日

のだめ第8回

ようやく見られた本当は月曜日ののだめ。今回もとても面白かった。

おなら体操最高!素晴らしいステップ!

マタイは印象的に使われている。マタイといえばサクリファイス(タルコフスキー)だが(って全然関係ないけど)、この音楽が鳴ることでドラマに深みと重みが備わる。
この曲に関わらず、選曲はこてこての名曲ばかりながら、効果的な場面で効果的に鳴る。

それ以上に、何が凄いって音楽の尺の測り方だよな。
今回は展覧会の絵のババヤーガの小屋が使われていたが、絶妙なところで始まって絶妙に終わる。
開演前〜振り始めのボレロの時間の使い方も素晴らしい。
バーバーのアダージョの終わり方もたいしたものだ。
いずれも、相当長く使っておきながら、ちゃんといいところで終わる。
一般人向けにも面白かろうと思っていたけど、やはりこれは音楽好きのためのドラマになっている。

ところで、気になったのが、ブラ1のホールでの演奏シーン。ドラマで流れている演奏がホールで鳴っていたわけではない。ステージ上でも何かしら弾いていただろうが、どんな演奏だったんだろうか。演技とはいえ、観客がそれに何がしかの反応をしているわけだ。それとも弾きまねで、ドラマの音と同じ音源を流してたとか?
いずれにしても、役者さんの弾く姿が堂に入っているのに関心。エキストラよりもそれっぽかったりして?
ラベル:のだめ
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2006年11月21日

1.トスカ 2.市響

tosca.JPG

1.トスカ
国際ソロプチミスト鳥取主催、二期会21協力、ダリオ・ポニッスィ演出による「トスカ」。

出演は以下の通り。

トスカ:腰越満美、カヴァラドッシ:秋谷直之、スカルピア:上江法明、堂守・スポレッタ・シャルローネ/志村文彦
ピアノ:寺嶋陸也
衣装・演出助手:大内弘子
演出とプッチーニ(?):ダリオ・ポニッスィ

なんというか省エネバージョンで、ピアノ伴奏、指揮者なし、大道具なし。大道具の代わりに、バックのスクリーンに建物の絵とかを壁紙風に映している。後はテーブルとかの小道具のみ。演技とか衣装とかはオーソドックスなもの。
字幕は使わず、ポニッスィ氏があらすじを朗読する。
それで全然不都合はない。

さて、会場の鳥取県民文化会館梨花ホールはキャパ2,000人の大ホールである。ピアノ伴奏と歌という室内オペラのような公演には広すぎる。むしろ市民会館でも良かったのでは。
そういうわけで、歌に関しては、おそらくオケとは勝手が違ってのことだろう、音楽を探るような感があった(音程を探るみたいな意味の「探る」ね)。それでも、「歌に生き、恋に生き」と「星は光りぬ」立派だった。
今回の賞賛はピアノに贈られるべきだろう。歌手たちも寺嶋氏を讃えていた。ピアノもやはり「歌に生き、恋に生き」と「星は光りぬ」がダントツに音楽的にいちばんつぼにはまっていた。それこそリサイタルとかで嫌になるほどやってるんだろうね。
プッチーニのオーケストレーションをピアノで音楽的に成り立たせるのだから大変である。
だいたい、あの曲をピアノで弾いたら、まるでドビュッシーとサティとリストとグラナドスを交互に弾くような按配なのだ。とても面白かった。結局近代イタリア音楽をピアノで聴くのが初めてだからそういう風に感じたのだろう。当然フランス音楽とスペイン音楽に関連は深い。

この公演に1,000人近くの聴衆を集めているのだから、ソロプチミストもたいしたものである。でも、スタッフが公演中にホール内で携帯鳴らすのはどうなんだ?しかも「歌に生き、恋に生き」と「星は光りぬ」のときに限って。

2.市響
鳥取市響の定期公演のDVD(試聴版)をようやく見ることができた。
いやいや、いい演奏ですわ。
もちろん上手ではないし、ミスもある。それでも毎小節にみんなが思い入れを込めているのがよく分かる。録音でも。しかも、頭に血が上るのでなくあくまでも冷静にパッセージを積み重ね、音楽的な表現を心がけている。
こういう演奏を続けたいものだ。
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2006年11月16日

シュトレー「ザ」マン

strezamann.jpg

ようやく見られた、のだめ第5回。
劇中ネット記事の中にtypo発見。

それはともかく、ピアノの人、めっちゃ上手いね。くねくねする前の硬い弾き方もいい感じで再現されている。本番もあんまりくねくねしてなかったけど。
ピアニカもめっちゃ上手い。上手い人が吹くとあんなことができるんだね。フラッター・タンギングとか。
それも含めて、ストーリーよりも純粋にバックの音楽を楽しむ瞬間が多くなってしまった。だんだんドラマらしい見方からずれてきてしまっているのはなぜなんだ。

それと、エリーゼってめちゃめちゃ日本語上手いね。って感想間違ってるか。

あと、スポンサーの旭化成のコマーシャルがおもしろい。アラムシャア〜。ちなみにいすゞジェミニをチューンしてたのはイルムシャー。
ラベル:のだめ
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2006年10月22日

アイーダ

アイーダを見に行った。ウクライナ国立キエフ歌劇場。
鳥取でオペラが見られるのは2年に1回くらい?
昔ながらの演出、座付き歌手だが、それはそれでよし。
なんたってこの歌劇場、9〜11月と何十箇所も日本国内を転戦しているのだ。日によっては昼夜2回公演。それでこの水準ならば文句は言うまい。
ラベル:音楽会
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2006年10月17日

ふたつの「のだめカンタービレ」

nodame20061016.JPG

16巻が発売され、16日からはテレビドラマの放映が始まった「のだめカンタービレ」、それぞれ楽しみました。

まずはテレビ。
いきなりズデニェク・マーツァルが出演してびっくり。オケはチェコフィル使ってるのか??いいねえ。
のだめ初期の、まだ音楽マンガではなく、コメディ少女マンガの時代なので、むしろこういうドラマにはしっくり来る。
マンガ的表現も問題なし。というかCGみたいなの使って細かすぎ。
のだめの部屋とか非日常的な部分を実写でどうするのかと思ったらそのまんま。その潔さが返って好ましい。
いただけないのは、第九のリハーサル中に大きな声でしゃべる理事長。あれじゃステージまで声が届いちゃうよ。

しかしまあ全編有名クラシック漬けでしたね。ざっとこんな感じ。
・ドヴォルザークだかなんだかよく知らない曲
・ベートーヴェンの「月光」第2楽章
・ヴェルディのレクイエムの「ディエズ・イレ」
・ベートーヴェンの「悲愴」第2楽章
・ガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルー(テーマ曲1)
・ベートーヴェンの交響曲第7番第1楽章(テーマ曲2)
・ベートーヴェンの第九1楽章(軽部真一指揮??)
・モーツァルトの「魔笛」から「夜の女王のアリア」
・チャイコフスキーのくるみ割り人形から「こんぺいとうの踊り」
・プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」から「モンタギュー家とキャピュレット家」
・ドヴォルザーク??
・チャイコフスキーの弦楽セレナーデ第3楽章
・チャイコフスキーのくるみ割り人形から「花のワルツ」
・フィガロの結婚からなんだっけあのいちばん有名なの

マンガの16巻。
このねちねち描いたリハーサルシーンは素晴らしい。いっつもこれでもいいよ。
のだめカンタービレも、キャラが意志を持って自由に動くようになってきた。特に脇キャラ。名作はだいたいそういう境地が訪れる。高橋留美子も佐々木倫子もそうだった。
登場人物(千秋)が人にあだ名をつけているという設定もそれを感じさせる。

ところで、のだめが変装したと言っている「柔ちゃん」は、浦沢直樹のYAWARA!なのか、谷亮子なのかどっち?
ラベル:のだめ
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2006年10月12日

非クラシックコンサートに行った

senmiroumahbou.JPG

鳥取県民文化会館梨花ホールに伊勢正三・太田裕美・大野真澄アコースティックコンサートに行った。
念のため、大野真澄=「ガロ」のメンバーだった人、太田裕美=「アイドル」、伊勢正三=「かぐや姫」のメンバーだった人である。
この3人のほか、サポートのシンセサイザーその他に「センチメンタル・シティ・ロマンス」の細井豊氏。

いやはや素晴らしい歌心に満ちた歌だった。
このメンツではしょっちゅうやっているらしく、しゃべりまでほとんどいつもと同じみたい(どっかのサイトに台詞が出てました)だが、それでも打ち込みのない純粋な生演奏のカルテットであり、テンポも4人で決めなければならないうえに、手拍子が入るとなれば、それ相応の音楽性がないと音楽が成り立たないのだろうが、正にやすやすと音楽を組み立てていく。それはカルテットの醍醐味と共通のものだ。

芸風はそれぞれ違い、
「ガロ」大野真澄=職人
「アイドル」太田裕美=天然
「かぐや姫」伊勢正三=天才
という感じだ。

伊勢正三氏の歌の天才っぷりは際立っていた。再現芸術としての(つまりクラシックと同じ)昔のフォークソングを歌うという行為が、正に今音楽が生れ落ちるかのような新鮮さに満ちている。

ちなみに今日の曲目はこんな感じ。

地球はメリーゴーランド
(曲名失念)
さらばシベリア鉄道
あなただけ
ビートルズはもう聴かない
チェルシーのコマーシャルソング
ワンパイントのラム酒に乾杯
雨だれ
赤いハイヒール
君は僕の友達
君と歩いた青春(新曲 本邦初公開?)
湘南 夏
星空
置手紙
(荒木一郎の曲)
22才の別れ
木綿のハンカチーフ
学生街の喫茶店
<アンコール>
(もう1曲ガロの有名曲)
なごり雪
ママはフォークシンガーだった

来年全く同じメンツで同じ曲でせりふまで同じだったとしても、また聴きに行ってもいいな。
それってクラシックだったらしょっちゅうあることだもんね。ヤルヴィ/エーテボリ響ってまたシベ2持ってくるのかよ、みたいなね。

コンサート後は「仙味楼」で食事。麻婆飯とえび餃子(蒸し)。美味!
ラベル:音楽会
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2006年10月08日

赤とんぼのアウフタクト

国府町中央公民館で、ヨハネスとエドゥアルトのクトロヴァッツ兄弟のピアノ・デュオを聴いた。
彼らのことはこれまで聞いたことはなかった(もちろん聴いたことも)が、技術的には申し分ないし、エンターテイメントとしても最上のもの。
参考までに、演奏曲目は以下の通り。
●モーツァルトのピアノソナタ第15番K.545をグリーグがピアノ2台に編曲したもの
 編曲がグロテスク。モーツァルトの音楽にグリーグが注釈をつけていくみたいな、しかもそれが見当違いみたいな感じで面白い。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ作曲の「イン・レッド」
 5拍子がベースのヨーロッパ・ポップみたいなノリノリの曲、というか、自分らで演奏する曲だからってそんな複雑系にしなくてもいいのに。
●リストのハンガリー狂詩曲第2番
 よく知らないんですが、これって1人で弾く曲じゃないのかな。ノリノリでめちゃめちゃ面白かった。
●ゲルハルト・クラマーの春夏秋冬
 日本の歌をヨーロッパ調に編曲。重要なフレーズを1個取り出して何度もオスティナート風に繰り返すパターンが結構あったが、「ちいさいあーきー」の動機を何度も繰り返すとミニマルミュージックみたいで凄く面白い。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ作曲の「七味〜ホット・スタッフ」
 これまた複雑系だが、普通の4拍子。なんだかいろんなジャンルのテイストをごちゃ混ぜにした曲だなあと思ったら、そういう風に作ったって解説に書いてあった。
●エドゥアルト・クトロヴァッツ編曲のさくら
●ヨハネス・クトロヴァッツ編曲の赤とんぼ
 メロディは日本だが、編曲後はほとんど日本を感じさせない。面白い。ピアノの内部奏法も織り交ぜている。
●ガーシュウィンの「アイ・ガット・リズム」変奏曲
 ガーシュウィンの語法も今やクラシックな感じがするが、それがまたほほえましい。第何変奏だか知らないがラグタイムまで飛び出したりして。

そんなことより赤とんぼだ。
以前外国人歌手が日本でのリサイタルのアンコールでこの曲を歌ったとき(FMで聴いた)、「ゆうやーけこやけーの」の「ゆう」の拍をまるでアウフタクトのように歌っていた。
そして、今日のこの編曲でも、「ゆう」をアウフタクトに編曲していた。つまり「ゆう」やーけ「こや」けーの「あか」とーんーぼーーー「おわ」れーて「みた」のーはー「いつ」のーひーかー、の括弧の部分が全部アウフタクトに来ているのだ。4拍子に編曲されていたような気がしたので4拍目だ。
ヨーロッパ音楽の拍節感というのは不思議なところがあって、4拍子であればたいていは1拍目からメロディが始まるが、4拍目からフレーズが始まる音楽も非常に多い、モーツァルトとかメンデルスゾーンの曲には3拍目から始まるメロディがある。つまり3,4,1,2という拍でフレーズが構成される。体の動作的にそれを自然と考えるのだろう。
彼らにとっては赤とんぼのフレーズは前に1拍ずらした方が自然に感じるのかもしれない。
ラベル:音楽会
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