以前、なかなか手に入らないディスクのことを書いたことがある。
http://takmusik.seesaa.net/article/23615708.html
そのうち、最後まで入手できなかった、クナッパーツブッシュのワーグナーを、ついに入手することができた!
19年くらい前に、今はなき渋谷WAVEで見かけたのが最後。以来、中古CD屋で探し続けるが、ついぞ見かけることがなかった。
それが、ついに某オークションに出品。すでに入札者はあり、最後の5分でかなり競ったが、無事に落札できた。ごめんね。でも真剣度が違うのよ。
今さら内容を説明するまでもない、「一家に一枚」的名盤であり(もちろんみんな持ってるよね?)、演奏の素晴らしさに疑問の余地はない。当然ながら常に発売はされていたのだが、それは国内盤だけ。不思議なことに輸入盤では、初回のデジタル・リマスター盤はあっという間に市場に出回らなくなり、ようやくDECCA LEGENDで復活したのが数年前。今確かめたら、HMVのカタログからはすでに落ちている。
国内盤はちゃんとある。しかも2種。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/882997
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2757881
ちなみに、初期盤だから音がいいかと思って、手持ちのKING盤(ちゃんと同じ音源は国内盤で持っていた)と比べたけど、違いはよく分からず(笑)。初期盤の方が心持ち音場感が豊かな気がする。
おかげで、この演奏の良さがより強く感じられる気がする。この演奏の良さとは、ウィーン・フィルの緊張感。クナッパーツブッシュは、おそらくウィーン・フィルが最も共演を望んでいた指揮者だろう。その緊張感と高揚感が感じられる。緊張感にはもう一つ、録り直しがきかない、ということがある。各奏者がちょっとしたミスをしても、クナッパーツブッシュは録り直しの必要を感じない可能性がある。奏者にとってそれは屈辱である。だから、細心の注意をソロにこめる。それが演奏に反映されているのだ。
さて、光が当たらないように聴かないで保管しておこう!(爆)
Kirsten Flagstad, soprano (Kundry)
George London, baritone (Wotan)
Birgit Nilsson, soprano (Isolde)
Hans Knappertsbusch
Wiener Philharmoniker
楽劇「神々の黄昏」から
夜明けとジークフリートのラインへの旅
ジークフリートの葬送行進曲
(1956年、KING盤では1957年10月)
舞台神聖祭典劇「パルジファル」から
第2幕 クンドリの語り「幼子のあなたがお母様の胸に抱かれていたのを見た」
(1956年、KING盤では1956年6月)
楽劇「ワルキューレ」より
第3幕 ヴォータンの別れと魔の炎の音楽
(1958年、KING盤では1958年6月)
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より
前奏曲と愛の死
(1960年、KING盤では1959年11月)
ウィーン(多分ゾフィエンザール)録音
DECCA 414-625-2
ラベル:クナッパーツブッシュ ワーグナー