2014年07月18日

メッツマッハーのツィンマーマン"Ich wandte..."

2014年7月18日(金)19:15 すみだトリフォニーホール

インゴ・メッツマッハー指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
バス:ローマン・トレーケル、語り:松原友、多田羅迪夫

ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲op.43
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:私は振り返り太陽の下で行われたすべての不正を見た(日本初演)
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調「運命」op.67

新日フィルの年間予定が出た時に「おお、ツィンマーマン!しかも最後の作品!」と思ってスケジュールに書き込んでおいて、まず行けないだろうなと思っていた公演。
平日の公演だが、午後からだけ休暇を取れば間に合うし、翌日も午前9時からのジュニアオケの合宿には、羽田発6:55で間に合う!
しかも、過去5年内の二度の渡欧によりたまっていたANAのマイレージが失効間近で、クレジットカードのポイントを数百ポイント足してちょうど無料航空券が手に入る! と思いきや、往復切符には3,000マイル足りない…。しかしよく調べてみると結局復路はマイレージでは入手できない券だったので、これはまあ仕方ないと思って片道は自費。
朝6時には羽田に着いておきたいのでなるべく近くの蒲田に宿をとる(ここまでが出発前の行動)。

当日は何の問題もなく東京につき、時間の余裕があるので御茶ノ水のディスク・ユニオン。LPまで丹念に見たが、どうしても欲しいというものはあまりなく、DECCAの退廃音楽シリーズのブラウンフェルスの「鳥たち」(ツァグロゼク/ベルリンドイツ響)のみ購入。帰りに鳥大を振る某M先生にバッタリ(笑)。先生いわく「毎週来てますよ」。東京にいたら毎週会っていることだろう(笑)。

ほかは寄り道せずに錦糸町へ。
すみだトリフォニーホールは初めて。公共ホールとは思えぬ重厚感。

プロメテウスは、非常にアンサンブルの整った快演。1曲目だからというノリの悪さや音の重たさはない。さすがメッツマッハー(なのかな)。

ツィンマーマンの「Ich wandte...」は、大成功の超名演!
まず、歌詞とセリフは、セリフが日本人歌手にもかかわらず基本的にドイツ語のまま。メッツマッハーが振るのだから当然だが、これはおそらく台本と音符が不可分であり(この言葉の時にこの音が鳴る、というような)、単純に日本語訳に移すことは非常に困難だろう。
ローマン・トレーケルの熱演はもちろん素晴らしく、さらに日本人二人、松原友氏と多田羅迪夫氏の語りが、美しい発音のドイツ語でかつ物語的で素晴らしかった。しかも、この曲の最後の最後、語りがこれまでのセリフをランダムにつぶやく部分があるのだが、ここで初めて日本語でつぶやくことで、音楽が恐ろしく広がりを持ったように感じられた。ポスターには「クリストフ・ヘンドリクスほか」となっているので、当初の予定はドイツ人二人であったかもしれないが、けがの功名か、日本人での語りで正解だったと思う。
それにしても聴衆のまじめなこと!会場は恐ろしい静けさを保っていたし、おそらく1割以上の人がきちんとドイツ語の台本と対訳を見ながら聴いていた(ドイツ語を追えているというのはめくりのタイミングで分かる)。音楽らしい音楽でもないし聴かせどころがあるわけでもないのに、大喝采であった。終演後に近くのおじさんが「現代音楽のコンサートはほとんど来ないけど、おもしろいもんだねえ」と友人らしき人に話しかけているのが聞こえて、とてもうれしかった。

「運命」(ポスターにそう書いてある)は、それほど期待していなかったけど、これも超名演!
とにかくメッツマッハーの指揮が俊敏で運動神経がよさそう。すべての細部に意味が宿る。音符が多く意味深いので演奏時間は短いのに、時間がたつのが遅い(いい意味で)。
そして4楽章の満を持しての神の到来すなわちトロンボーンの参加の効果的なこと! 終盤の最後の審判の場面も息もつかせぬ勢い。客演でN響の木越洋がチェロのトップサイドで弾いていらしたが、興奮されたのか、演奏しながら足をどんどん床にたたきつけておられた!(笑)
最後まで気持ちが休まる暇のない快演であった。
サイン会があったので、メッツマッハー先生のサインいただいちゃいました。「レクイエムもやってください」と話しかけたが、伝わったかどうか…。

蒲田に移動して宿を探すと、値段で選んだばかりに素晴らしい場末感(笑)。
食事をとろうと店を探すが(事前情報なし)、若い人がやってる焼き鳥屋に2軒入店拒否された後に昭和感あふれるおいしそうな洋食屋にたどりついて、素晴らしい生姜焼きをいただいた。グリルスズコウ。

翌日は5時過ぎに起きて京急に乗って羽田に行って、朝6時55分初の1便で無事に鳥取につき、9時開始のジュニアオケの合宿には問題なく間に合った。

2014.8.21記

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ラベル:B.A.Zinmmermann
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2014年06月29日

大野和士指揮フランス国立リヨン歌劇場管弦楽団・合唱団 ダフニス全曲

2014年6月29日(日)15:00 大阪 フェスティバルホール

大野和士指揮
フランス国立リヨン歌劇場管弦楽団・合唱団

ルーセル:バッカスとアリアーヌ第2組曲
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ラヴェル:ダフニスとクロエ全曲

復活後初めてのフェスティバルホール。以前の昭和様式とは当然違ってこぎれいになった。

大野氏もリヨンも生で聴くのは初めて。
オケはフランスらしく縦の線を合わせる必要性は全く感じていないし、横の線も合わせようという意識はなさそうだが、それぞれのプレーヤーがそれぞれに歌うことで、結果として巨大な構築されない構築物を作り上げ、それがとてもまばゆく美しい。日本人にも、ドイツ人にもまねできない音楽。
大野氏はそういった性格をよくわかっていてのことであろう、情熱とインスピレーションを常にオケに注ぎ込み続ける。
合唱団はオペラハウスの住人だけあって、こぎれいな音楽を作ることはせず、常に物語を感じさせる。
あまりの素晴らしさに自制心を失って叫んでしまいそうな、勤勉さの積み上げだけではたどり着けないような音楽であった。
アンコール1曲目は、フォーレのペレアスとメリザンドの中のシチリアーノ。どのパートのプレーヤーも、フランス人なら一度はソロで演奏したことがありそうな、というかあったであろうような、音楽づくりの共通感(アンサンブルがぴったりという意味では全くなく)が素晴らしい。
もう1曲はビゼーのアルルの女のファランドール。プロヴァンス太鼓のリズム、それと同じリズムのオケの合奏のダサダサ感が現地ものっぽくておかしい。どんなに盛り上がっても洗練されないリズムに、例えば日本人の阿波踊りのリズム絶妙さとの共通点を感じておかしかった。

2014.8.21記

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2014年03月09日

びわ湖ホール 死の都

2014年3月9日(日)14:00 びわ湖ホール

コルンゴルト作曲 歌劇『死の都』全3幕(舞台公演による日本初演の2日目の公演)

指揮:沼尻竜典
演出:栗山昌良
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブルほか
管弦楽:京都市交響楽団

パウル:山本康寛
マリー/マリエッタ:飯田みち代
フランク:黒田 博
ブリギッタ:池田香織
ユリエッテ:中嶋康子
ルシェンヌ:小林久美子
ガストン:羽山晃生
フリッツ:晴 雅彦
ヴィクトリン:二塚直紀
アルベルト伯爵:与儀 巧

たまたま空いている日曜日、二度とみられないであろう作品の公演があるのを知り、1か月くらい前にチケットを入手。

当日は結構渋滞があって公演間近にようやく到着したので、昼ごはんは場内のレストランで。ローストビーフのサンドイッチとコーヒーで1,500円という高級感あふれる値段だったが、店員さんはきびきびしているし、味はいいし(ポテトチップが特に)、開演に間に合ったし、それ込の金額と考えれば納得がいく。

Facebookに記録したリアルタイムな感想から拾うと。
第1幕後「ゴージャスなオケに自然に涙が出る……」
第2幕後「オール日本人の公演ということに関する違和感全くなし。 膨大な音符、おびただしい同時代の音楽的資産の借用に頭がくらくらしてくる。もちろんリヒャルト・シュトラウス、そしてプッチーニ、とりわけドビュッシー!これなんだっけと考えてると音楽が先に行ってる(笑)」
第3幕後「名演!オケに、歌手に、とりわけ全てを掌握し切った沼尻竜典氏に、ブラーヴォ!」
感想はほぼこれで言い尽くしている。
当日あえて書かなかったことを付け加えると、いずれも演出のこと。
一つはびわ湖ホールの四面舞台を演奏中に動かす四次元的な演出は、アイデアとしてはいいが、「動かしました」という程度のところも無きにしも非ず。後述する点にも共通するが、歌手が動かないため、縦方向の動きの可能性を生かした演出になっていない。
もう一つは「棒立ち」。歌手が歌うと客席を向いて動かなくなってしまう。「これは演奏会形式か?」というイライラが募った。

演出はともかく、衣装、舞台美術、歌手、オケ、そして指揮者、さらに作品に関しては申し分のない名演だった。

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2013年05月07日

5/7,8ケルン、フランクフルト、関空、鳥取

7時半起床。今日はもう帰るだけ。と思いきや…(笑)。
朝食は、パンやハムやチーズは昨日と違うものが選べるくらいの品数。従業員さんは元気いっぱいで好もしい。
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ケルンからフランクフルトまでは、ルフトハンザのフライトナンバーも入った、航空便扱いのICE。ケルン駅のルフトハンザ窓口でチェックインする。大事を取って9時半に行くとガラガラ、お姉さんが一人いて、マイレージカードではなくパスポートを機械にかざすとチェックインができる。荷物も預けるのかと思ったら、自分で持って行け、とお姉さんにやさしく言われる。
さて、あっという間にチェックイン終了。列車の出発は10:55で、番線も把握しているので時間は確実に読める。ルートヴィヒ美術館は10時には開館する。これは行くしかない(笑)。
建物に入ると巨大なコインロッカーコーナーがあるので、荷物を預ける。50セントで、あとで返ってくる。荷物を入れていると、アジア系の若い女の子が来て、1ユーロ出して50セント2枚に替えてくれという。自分用に1枚使ってしまったので、財布を掘り返して50と20を2枚と10とを渡そうとすると、50を2枚がいいんだけどみたいに言われるが、もう1枚しか持ってないというとしぶしぶ受け取る。文句言うんじゃないよ(笑)。
チケットカウンターには微妙に人が並んでいて、数人なのに10分くらいかかる。私の番が来て「大人一人」「10ユーロ」で数秒でおしまい。何に時間がかかるんですかね。ちなみに、ここもケルンウェルカムカードで割引がきくが、とっくに有効期間は過ぎたので使わなかった。
階段わきの巨大な壁に写真のような絵のような。
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有名人が多く、音楽関係者もたくさんいますね。マーラー、チャイコフスキー、ベルク、ストラヴィンスキー、ワルター、そしてブルックナー。
作品は現代美術ばかり。とても素晴らしい展示内容で、わずか20分で駆け抜けるのは非常に惜しかった!
なぜか館の職員さんが「写真撮っていいよ」というものだから、フランシス・ベーコンとダリと迷って、ダリ。
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企画展でアンドレア・フレーザーという女性アーティストの作品展をやっていたが、これも非常に力のある作品ばかりで、一瞥で済ますには惜しすぎる。

頑張って全部見て、10:45にはICEホームに行く。
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乗車すると、テーブルをはさむ4人席で、相席に家族を訪ねてケルンに来て観光をしてきた夫妻。
ライン下りは日本人ばかりで混んでるのでライン上りをしてきたそうで、下りよりゆったり見れて良かったそうだ。いつか普通の観光でドイツに行くときに参考にしたい(そんな日が来るのか…)。
15分遅れで出発し、15分遅れの12:05にフランクフルト到着。相席の夫妻に荷物の預け先を案内していただき、少し身軽に。
また例によって巨大なフランクフルト空港のセキュリティ・チェックや出国審査をあっという間に通り過ぎ、搭乗ゲートを探してひた走り、余裕で到着し、ゲート近くの免税店でお土産購入。
関空行きは13:40の定時出発。2時間ほどして機内食。パスタは伸びててまずかった。帰国したらすぐ運転なのでこれで最後のお酒。
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音楽を聴きながらひたすら目をつぶって寝ようとするが、一睡もできず。日本が近づき、日本時間の5時半に朝食。ルフトハンザでいっつも出る、あの黄色い酸っぱいものってなんなんですかね(写真右上)。黄桃?
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電子機器の電源オフをアナウンスされる直前に、飛行機は鳥取県上空を通過する。毎日ルフトハンザが頭の上を飛んでるって、なかなかいいもんですね(笑)。
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定時の7:30に関空到着。荷物もスムーズに受け取り、8時には車と対面。
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帰り道も阪神高速湾岸線を通り、神戸の港湾道路から京橋を経て阪神高速、加古川バイパス、姫路バイパス、播但道路、中国道、鳥取道と乗継ぎ、11時過ぎには鳥取到着。荷物を家に置き、一息ついて、昼食を食べて、昼から出勤(笑)。これで2013初夏のスイスドイツ旅行は無事おしまい。

しかし今回の旅、関空=フランクフルト、フランクフルト=チューリッヒ、チューリッヒ=ベルリン、ベルリン=ケルン、ケルン=フランクフルト、フランクフルト=関空と、すべての便で隣席が空いていて、ストレスのない非常に楽な旅であった。これもS氏の技だったのであろうか。
ラベル:ケルン
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2013年05月06日

5/6ケルン

実はこの日は、航空券の値段が3泊5日より4泊6日の方が安いかなと思って、そんなにイベントはないけどまあ滞在しようかという、いわば「捨てた」日だった。それが、あんなことになろうとは…。

朝はちょっとばかしダラダラ寝て、9時から朝食。アメリカンな雰囲気のホテルと相まった、品数豊富で野菜らしきものもあって、選びがいのある朝食。でも味は普通。
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今日は夜のコンサートだけチケットがとってあって、あとは暇なので、美術館巡りをしようと、まずはチョコレート博物館へ。
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10時過ぎに到着。が、開いてない。そう、この日は月曜日。つまり、ルートヴィヒ美術館もローマ何とか博物館も、どれもこれも開いてない。風邪気味な体調と相まってテンションガタ落ち。
仕方なく街並み散歩に切り替える。
アルター・マルクトの旧市庁舎を眺め、
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ホイマルクトのフリードリヒ・ヴィルヘルム三世像を眺め、
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ギュルツェニヒ通りを西に行って、ノイマルクトに。地下駐車場の台数はハンパない。
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この辺りは、中央駅・大聖堂あたりの観光の顔と違って、完全に地元民のショッピング街。服も靴も軽食も電化製品もデパートも何でもある。観光客に必要なものはあまりないけど。
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で、オペラハウスは大改修中。これホントに直せるのというくらい完膚なきまでに骨組み化されていた。
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12時前、大聖堂まで帰ってきて、中にちょっと入ってみるが、なんか入りづらい雰囲気だったので、写真を撮っただけ。
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あんまりくたびれたので、とりあえずホテルに帰って休憩。連泊はこれができるのがありがたい。
40分もするとまたうずうず動きたくなって、昼ご飯を食べるために外へ。
適当にちゃちゃっと済まそうと、駅中のコンビニで500ml1.24ユーロのビールを買い、駅外のパン屋で3ユーロ程度のサンドイッチを買って、大聖堂前の階段に腰かけてランチ。
昨日までは、なんでこんなに大量の人がだらだら座ってるんだろうかと猜疑の目で見ていたのが、自分が見られる側に(笑)。座ってだらだらできる空間が観光客にとってありがたい場所であることを真に理解できた(笑)。ちなみにサンドイッチもビールも、見た目ほどにはうまくない。
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腹もくちくなって次の行動を考える。ケルンウェルカムカードの電車乗り放題があと2時間使えること、昨日ICEで渡ってきたホーエンツォレルン橋は人も渡っていたことから、適当にUバーンを乗り継いで、ライン川の対岸に出て、橋を渡って戻ることにする。幸い地下部分は少なく、車窓の景色を楽しめた。
途中の乗り継ぎの駅で、古いアルファロメオ・ジュリアが通り過ぎた。ケルンもアルファロメオが多い。なぜかベルリンは少なかったなあ。まじめな人が多いのだろう。
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Kメッセ・ドイツという駅で降り、Sバーンの駅の前を通って橋の方へ。
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どんどん渡る。柵に鍵が。大聖堂側だと鱗みたいにびっしりでいささかキモチワルイ。ICEもたまに通る。8分ほどで渡りきる。
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さて、14時半とちょうど良い時間。何にちょうど良いかというとこれ。

ACHT BRÜCKEN | Musik für Köln

Mon 6th May 2013 3:00 p.m.
Filmforum

Journalist and radio presenter Björn Gottstein is a recognised expert in the history of electronic music and has conceived a multifaceted programme for his electroacoustic salon. Today's salon "Calculate – Musikalische Algorithmen" is devoted to works by Barlow, Bodin, Brümmer, Brün, Finnendahl, Koenig, Makino, Russell Haswell & Florian Hecker, Savski, Tazelaar, Xenakis and others.

Björn Gottstein Konzeption

Iannis Xenakis
Mycènes Alpha (1978)

Russell Haswell & Florian Hecker
Blackest ever Black (2007)

Herbert Brün
Wayfaring Sounds (1959)

Gottfried Michael Koenig
Funktion Violett (1969)

League of Automatic Music Composers
Pedal with Twitter (1980)

Orm Finnendahl
Jericho (1987/88)

Lars-Gunnar Bodin
Dizkus III (1989)

Ludger Brümmer
Inferno der Stille (2000)

Borut Savski
aCTIVITIES (2001)

Kees Tazelaar
Chroma (2006)

Yutaka Makino
Ephemera (2008)

Klarenz Barlow
Çoğluotobüsişletmesi (1975-79)

bis 19:00

http://en.achtbruecken.de/programm/111542/

今日はとことん、電子音楽三昧!(笑)
お客さんが3人くらいだったらどうしようと会場に行ってみると、なんと会場は映画館のホワイエで、せいぜい20人分くらいの席しかない。音響技師さんのような人が一人だけ。大丈夫かな…。
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トイレに行って落ち着こうと思ったら、やたら落ち着かないトイレ。
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それでも始まったら人が来て、最大で15人くらいになった。
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ところが。あの例の正弦波ピーピーガーガーギュルギュルザーザーが2時間も続くと一人抜け二人抜け、2時間15分目にはついに私一人!音響技師もどっかいなくなった(パソコンで音を鳴らしているので、抜けても影響はない)ので、その空間にいるのは私と、まったく興味なさそうな映画館の飲み物売りの兄ちゃんだけ!(これが冒頭の「あんなこと」です(笑))
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一応世界的な現代音楽祭の、無料とはいえ4時間もあるそれなりに重要そうな行事で客が私だけ!こんなに恐ろしい(笑)思いをしたのは初めてである。この企画は私が退出してしまったらどうなるのか!まあどうもなりませんが。それがまた誰もいなくなった時間帯は、ピーピーガーガーが終わってシンセサイザーみたいなかっこいい音楽になっていたので、ますますこの企画者にいろいろ問いただしたくなる。
それでも最後にはまた客が戻ってきた。
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最後の曲が圧巻で、ピアノの音(多分電子音、複数台分)がランダムな感じでなっているのだが、だんだんと微分音が混じってくる。終曲に近づくにつれて微分音の方が圧倒し、最後は元の音とは微妙にずれているけど全部同じだけずれた微分音で結果的に調和した和音らしきもので終わるというもの。これは電子音楽でないと実現はできない!音響技師さんみたいな人は、終わったよ、みたいな感じで客席を振り向くと、自然に拍手が出た(笑)。
というわけで、電子音楽は一生分聴いた。と思ったら…(後述)。

夜のコンサートは20時からなので、まだ1時間ある。またライン川沿いの公園を歩いてみる。
「ラインゴールド」という店を見つけた。ちゃんと指輪を売っていた。結構安かった。でも買うと災厄を呼ぶんだろうな(笑)。欲しい。
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この期間中だけなのかどうなのか分からないが、フィルハーモニー周辺に数台、こういうものが置いてあった。
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これ、2本の柱を同時に持つと、人体が伝導体になって、それぞれの組み合わせに応じた音や音楽の断片めいたものが鳴る。
結構放置されてる時間が長いが、私が遊んでいるとすぐにみんな興味を持って、私が抜けた後にやり始める。
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で、夜のコンサートはこれ。

ACHT BRÜCKEN | Musik für Köln.
Matthew Herbert Quartett, stargaze, André de Ridder: Werke von M. Herbert und T. Riley
Kölner Philharmonie

Matthew Herbert Quartett

stargaze
Johannes Pennetzdorfer Viola
Michael Rauter Violoncello
Marlies van Gangelen Oboe
Miguel Pérez Iñesta Klarinette, Bassklarinette
Morris Kliphuis Horn
Sarah Nicolls Klavier
Johannes Fischer Percussion

André de Ridder Leitung
Matthew Herbert Elektronik
ACHT BRÜCKEN | Musik für Köln

Matthew Herbert Quartett
The End of Silence (2012)
Deutsche Erstaufführung

Terry Riley
In C (1964)
für beliebige Instrumente

Erstaufführung der Fassung für Elektronik und Live-Instrumente

Pause gegen 20:50 | Ende gegen 22:00

http://www.koelner-philharmonie.de/veranstaltung/110844/
http://en.achtbruecken.de/programm/110844/

テリー・ライリーの「In C」は、NHKの坂本龍一の番組でやってて面白そうだったし、マシュー・ハーバート・カルテットを弦楽四重奏団と思い込んでて、カルテットでやるとどうなるのかななどと思っていた。ところが。会場に行ってみると電子楽器やら打楽器やら。
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こ、これは、もしや!そう、さっきさんざん聴いた電子音楽なのだ。もう一生分聴いたよ(笑)。しかもライブ・エレクトロニクスというジャンルで、電子音楽を生でやる。
前半はカルテットの4人だけの演奏。何やらみんな忙しくいろいろ体を動かしてやっているのだが、身体的動作と音響的動きの関連性がよく分からず、ライブの意味合いがよく分からなかった。それでもまあ緊張感あるパフォーマンスで、800人くらい来ていたお客さんも大喝采。

そして後半。さっきの4人とアコースティックの楽器を持った7人。それでIn C。ということは、生音をその場でサンプリングして、In Cの音素に合わせたパッセージに聴こえるように変換して、最後は生音をサンプリングした電子音だけで盛大に終わるに違いない、と思って聴き始めたら、ほぼその通り(笑)。
でも、生音の楽器と電子音はすぐにずれそうになるし、それが面白い。熱のこもったパフォーマンスで電子音だけになったIn Cで曲が終わる、と思いきや、生音の楽器の人たちが客席に散らばって、最後のパッセージを四方八方からマイクなしで演奏して、それで終わり。これは素晴らしい効果だった!企画の勝利である。やんやの喝采。これで本当に電子音楽は一生分聴いた。

満足して夕食。ケルシュ・ビールのもう一つの名門っぽいGaffelに行く。
残念ながら料理もビールも微妙。ケルシュ3杯とソーセージでチップ込みで14ユーロと安かったのでよしとする。
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ホテルに帰ってよくよく見ると、大聖堂をモチーフにしたアートらしきもの。ケルンの人はみんな大聖堂が大好きなんだなあ。
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寝る。
ラベル:ケルン
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2013年05月05日

5/5ベルリン、ケルン

この日は緊張の人生初ICE。初めて新幹線に乗ることを想像してください(笑)。
今回も旅行のすべての手配をお願いしたオペラツアーズオルフェウスのSさんの「技」で、航空券を安くあげるためにベルリンからケルンへの行程をICEで移動するのだ。
私のわがままで朝の6:49発なので、朝起きれるか心配だったが、杞憂だった。5時前には目が覚めてしまう。年寄りか。
部屋の外の風景はこんな感じ。フリードリッヒ・シュトラッセのホームが見える。ICEに乗るベルリン中央駅まではわずか一駅。
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悩んだのは、朝食を食べるかどうか。朝食は6時から。ICEの出発は6:49。
例えると、有楽町の駅前のホテルに泊まってて、6:49東京駅発の新幹線に乗るのに、6時からの朝食を食べる気になれるかという感じ。大事を取って朝食はパス。
5時半過ぎにチェックアウトしてフリードリッヒ・シュトラッセ駅へ。なぜか有楽町駅をほうふつとさせる。
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6時前にはベルリン中央「巨大」駅に到着。これなら朝食は食べても大丈夫だったな(悔)。
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ホームには、何号車がどのあたりに止まるというのが表示されているので安心(と思ったら、全然該当のところに止まらないので焦る(汗))。食堂車があるのを確認したので、駅では何も食べないことに、と思ったら、ベルリナーという揚げパンのようなものがおいしそうだったので、つい食べてしまう。0.89ユーロ。ちょい甘すぎで、格別おいしいわけではなかった(笑)
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ケルン行きのICEは定時に到着、発車。
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とってもらったのは1等車で、皮のにおい。がらがら。速度表示もある。
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ちょっとして食堂車に行ったらすでに満席なので、ビュッフェでサンドイッチとエスプレッソを買う。7.90ユーロ。
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ベルリンから最初の停車駅のハノーファーまではこんなだだっ広い空間が広がっている。途中止まらなかったウォルフスブルクにフォルクスワーゲンの巨大工場が出現してビックリ。
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ケルンには5分遅れくらいで到着。直前にライン川を渡るのが、淀川を渡って大阪駅到着みたいな感じ。
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初ケルン!の感激もそこそこに駅を降りるとあのケルン大聖堂がいきなりそびえててビックリ。カメラを持つ手も慌てている。
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ケルン大聖堂の右側の方を抜けて、ケルン観光局に行き(場所がわからなかったが、看板を見つけて行った)、ケルンウェルカムカードを購入。24時間有効、公共交通乗り放題、観光施設割引付で9.00ユーロ。
その後、急いでケルン・フィルハーモニーへ。
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ケルンは「アハト・ブリュッケン(8つの橋)」という現代音楽祭の期間中で、この5月5日の夜には、ペーター・ルンデル指揮でベルント・アロイス・ツィンマーマンの「若い詩人のためのレクイエム」。4年前もベルリンで聴いた、私の大好物(笑)。
http://takmusik.seesaa.net/article/118264604.html
昼には、ランチコンサートと銘打って、この曲の無料公演があるというので、わざわざ朝早くベルリンを出てケルンについたのだ。
お客さんは結構熱心な人が多いようで、200人以上は集まっただろうか。音楽祭全部のプログラムが載った巨大な冊子を買う。10ユーロだったか。本公演は前の方の席を取ってもらったので、この時は後ろの、合唱の直前に陣取る。
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コンサートの進行は指揮者のペーター・ルンデル自身。ほぼ全部の出演者が集合していた。
最初にちょっとしゃべって最初の方を5分ほど演奏。そのあとルンデルが延々15分しゃべるしゃべる。何言ってるかは全然わからん。わかるはずの周りのドイツ人たちもだんだんそわそわしてくる。早く音楽聴かせろ、って感じだが、あれは音楽なのか(笑)。
そして最後に終曲のドナ・ノビス・パセムを全部やって、わずか30分で終了。案外普通に拍手喝采。帰りにトートバッグをもらった。
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その後ホテルへ。駅の反対側だが、間違えて遠回りの川沿いを行ってしまう。これがかのライン川である。
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ホテルはアメリカンな感じの名前で、なかなかこぎれい。
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さっきのトートバックの中身は、無料の冊子、袋に入った小さなパン、Hohe Cというドイツ定番のジュース。さすがランチコンサートである。
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パンは置いといて、ちゃんとした昼食を食べに外へ。さんざんうろうろして、ケルンの地ビール、ケルシュの飲めそうな店として、「Früh」を自力で探す。
シュパーゲルのスープとケルシュ2杯で10ユーロ程度。
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ここからが、今回の旅行最大の難所である。街はずれのPalladiumというケルンのオペラハウスの代替施設(?)で行われる、ケルンオペラのフランツ・シュレーカー作曲の「烙印を押された者」の公演を見に行くのである。
Uバーンとバスを乗り継いで行き、まだチケットを確保してないので、現地で買わなければならない。
さっきのケルンウェルカムカードをガチャコンして有効化したのが14:25、まずはU13の路線でケルン中央駅(Dom)からミュルハイム・ヴィーナー・プラッツまで10分程度。
駅からの景色はこんな感じで、バスが止まっているのが見えるのだが、目指すバスは見えてるのではなく左はしの建物の影の見えないところに止まる「Opernbus」という路線に乗る。
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10分ちょっと乗って14:47にPalladiumに到着。中央駅から30分弱。思ったより楽に着いた。この日は日曜日なので、バスは公演の時間帯のみ、30分おきの運行である。
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着くのが早くて会場は開かないし、暇なので周りを歩く。公演会場の周りはこんな感じで工場地帯。会場も工場跡をリノベーションしたもの。ライプツィヒのあれ、シュピネライとは違って、現役の工場も稼働してるっぽい。
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http://takmusik.seesaa.net/article/204771718.html

途中、ゴルフに乗ったオッサンに「パラディウムはこの辺か」と尋ねられたので、あっちにまっすぐ言って右、と答えておいた。しかし着いたばかりの俺に聞くなよ。ま、現地人でも不案内な地域なんだろうな。
そういえば昨日はチューリッヒの駅で「動物園はどうやって行けばいいか」と尋ねられたな、私よりも30倍はドイツ語が達者な、非西欧系の家族連れのおばちゃんに。

15:00には開場し、簡素な切符売り場に行って、切符の購入を試みる。実はこの「烙印を押された者」、16:00開演で3幕あって休憩込みでたっぷり3時間半はかかる。このあと20:00からは中央駅前のフィルハーモニーの本公演を見なければならない。場合によっては演奏途中で出なければいけないかもしれないので、端の席に座りたい。
切符売り場のお兄さんに席を見ながら選びたいというと、端末をぐるっと回して見せてくれ(ちょい古いWindows)、真中が空間で両横に席がある不思議な座席プランで面食らったが、端を選ばせてくれた。56ユーロというので、そういえばと思いケルンウェルカムカードで割引がきくか尋ねると、すぐに該当のチェックボックスをクリックして計算し直し、36.80ユーロ!途中までしか見れないことを差し引いても安い!

公演の45分前からは賢そうなおっさんがレクチャーを始めた。15分くらいで終わるかと思い、最初はマーラーやツェムリンスキーがどうたら言っていたので聴いていたが、全然終わる気配はないし一つも内容がわからんので断念。
ロビーはこんな感じでバーもちゃんとある。当日売りのプログラムは6ユーロだったか8ユーロだったか。
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ようやく開演15分前に客席が開く。いきなりゴミだか何だかわからないものが。
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客席に着いてさっきの座席プランを理解した。工場跡の大きな空間に、漢字の「凸」の形で見立てると、両横部分が座席、上の出っ張り部分がオケピット、真ん中部分がステージである。声は前から、オケの音は真横から聴こえる。
ちなみにさっきのレクチャー、原稿なしで演奏5分前までたっぷり40分やってた。しゃべる人も聴く人も立ったまま。あんたらすげーよ。席数は約600で、ほぼ満席。採算という感覚はなさそうだ。
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オケはフル4管編成。弦が1階、木管が2階、金管は弦の横の奥の方で、うるさいのでモニター見ながら後ろ向きに吹く(笑)。
客席のつくりは鳥取にある「鳥の劇場」の手作り感と五十歩百歩で、ある意味うれしい(笑)。
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パンフレットを見ると、2幕の後に休憩、終演予定は19:25とある。つまり、終演後、19:28発のバスに乗り、うまく乗り継げば20時のフィルハーモニーに間に合う!
とは思ったが、中央駅からフィルハーモニーは結構歩くので、2幕が終わったら18:28発のバスに乗ってゆったり行く、という作戦にする。

Die Gezeichneten
Franz Schreker
Oper in drei Akten
Libretto nach ≫Hidalla≪ von Frank Wedekind
mit Kurzeinführung

Premiere Sa 20. Apr. 2013
Musikalische Leitung Markus Stenz / Inszenierung, Bühne & Kostüme Patrick Kinmonth / Co-Kostüme & Co-Bühne Darko Petrovic / Licht Andreas Grüter / Dramaturgie Georg Kehren / Chorleitung Andrew Ollivant
Herzog Antoniotto Adorno/Oliver Zwarg
Graf Vitelozzo Tamare/Simon Neal
Chor der Oper Köln
Gürzenich-Orchester Köln
http://www.operkoeln.com/programm/57360/ より引用


実はこの作品については「音」しか予習してなくて、内容が全く頭に入ってない。
演奏が始まっても、主役級の二人が、男は自動車修理工、女は画家というのはわかるが、白魔女集団みたいなのや黒悪魔集団みたいなのや、おとぎ話的役割設定で、よく分からん。字幕もドイツ語だけで、しかも難しい言葉ばかりでさっぱりわからん。
なのに、なのに、音楽が素晴らしすぎて、もちろん演奏も素晴らしくて、1、2幕通しの2時間、まったく飽きる暇がなかった。
ちなみに、指揮者は歌い手に背を向けてオケを指揮しているので、プロンプター(若い女性)が指揮者の隣でずっとキューを出していた。

2幕が終わって外に出てもまだ明るい。向かいの歩道には10代後半の若者がぎっしり。何か近くでライブがあるのだろう。こっち半分はオッサンおばさんでぎっしりで好対照(笑)。
予定通り18:28発のバスに乗る。バスの中でさっきもらったパンを食べる。日持ちしそうなモサモサ感で、別に美味くない。Hohe Cは例によって薬臭い(笑)。途中、グーグル・ストビューではPalladium一番の最寄り駅に行く道があったのが、ゲートでふさがれていた。やはりバスが必須。
乗り継ぎの駅は広場でこんな噴水もあって、くつろぎの空間らしい。
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フィルハーモニーには余裕で1時間前に着いたので、あまりに暇でスマホにテトリスのアプリをダウンロードして没頭してしまった。
客席呼び込みベルはシューマンのラインの一部で、開演が近づくにつれて引用が長くなって、格好いい!

ACHT BRÜCKEN | Musik für Köln

Bernd Alois Zimmermann
Requiem für einen jungen Dichter (1967–69)
Lingual für Sprecher, Sopran- und Baritonsolo, drei Chöre, Orchester, Jazzcombo, Orgel und elektronische Klänge nach Texten verschiedener Dichter, Berichten und Reportagen

Claudia Barainsky Sopran
Andreas Schmidt Bariton
Michael Rotschopf Sprecher
Jakob Diehl Sprecher

MDR Rundfunkchor
James Wood Einstudierung

WDR Rundfunkchor Köln
Nicholas Kok Einstudierung

Herren der EuropaChorAkademie
Joshard Daus Einstudierung

Jazz-Band der Hochschule für Musik und Tanz Köln
Matthias Schwengler tp
Gerd Dudek ts
Sebastian Sternal p
Dieter Manderscheid b
Fabian Arends dr

Junge Deutsche Philharmonie
Peter Rundel Dirigent
João Rafael Klangregie

http://www.koelner-philharmonie.de/veranstaltung/109220/ より引用

さて、とっていただいた席は2列目とのことなのだが、テレビカメラなどが客席を占拠していて、なかなか見つからない。なんと、そのWDR生中継のテレビカメラの前が私の席。舞台が拡張されていたので、めちゃめちゃかぶりつき(笑)。私の後ろの2席は間違って売られたみたいで、カメラの邪魔になるのか別の席に移動していたので、一人ぽつん。
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演奏は本当に素晴らしいもの。ユンゲ・ドイチュ・フィルの若々しく、献身的な態度は、4年前のベルリンフィルと対照的(笑)で感動的であった。
ソリストもナレーターも素晴らしく、特に私の目の前のナレーターは涙を流しながら演じていた。
そして合唱。放送合唱団の技術の素晴らしさ!合唱は4群に分かれているのだが、各群の中でもトーンクラスター的なハーモニーを作らねばならない。そのような場面に来ると各団員が音叉をこんこん頭にぶつけて鳴らして耳に突っ込んでいた!なるほど、原始的な方法が一番確実だ!真剣な顔で一斉にこんこん音叉で頭をたたく様は何とも素晴らしく愉快であった。
そしてお客さんもベルリンとは対照的。それほど多くなく1,000人強だったろうか、ほとんど途中で立つ人はおらず、最後まで席を離れず、最後は熱心に拍手喝采していた。スタンディングオベーションはほとんどなかったが。
ただ、例外もあり、私のすぐ隣、つまり同じ最前列の席のオッサンが、公演の半ばから連れに盛んにぶつくさ言っていた。関係者のつてか何かで何もわからず来たのだろう、無理はない。ま、私もこの曲だと「演説が一つ増えた」とばかりに受け流すことができた(笑)(意味が分からない人は後で私に尋ねるように!)。
ちなみに、パンフは昼に買ってたので気づかなかったが、あの例の何分何秒にどの演説が始まってどの合唱が始まってどのナレーションが始まるっていうタイムテーブルみたいのがちゃんと配られてて、終演後にもらって確認したら、私がCDを持ってるベルティーニ&ケルン放送響(まさに同じ会場の録音!テナー・サックスが同じ人!!)のCDのブックレットと同じ、ショットのスコア(持ってませんよ)のコピー。別にもらわなくてもよかったが、まあ記念である。
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満足して帰路に。再びFrüh。豚のシュニッツェルきのこソースがけとケルシュ・ビール2杯。美味い。チップ込みで21ユーロ程度。
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23時半には宿に戻って風呂に入る。バスタブがあってちゃんとシャワーカーテンがある。美とかデザインとかとは縁がないが、普通に良い。
ベッドに横たわってうとうとしてたら寝てて、2時過ぎにちゃんと寝なおす。
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2013年05月04日

5/4チューリッヒ、ベルリン

3日の日記で書くのを忘れてたが、あのキノコの表紙の当日売りリブレットは9フラン。これまためまいがしそうに高い。

5月4日は、ベルリン行きは12:45のフライトなのでゆっくりすればよいのだが、空腹で7時には目が覚める(笑)。
朝ご飯は、品数は非常に少なくて野菜はないが、おいしい。特にゆで卵と牛乳は、こんなにおいしいの人生初めて、というくらい。クロワッサンも巨大でおいしかった。
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部屋にいても仕方ないので8時に散歩に出発。ちなみに部屋からの眺めはこんな感じだった。
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チューリッヒ美術館(開館は10時なのでまだ開いてない)の前を通って、楽譜やのイェックリンへ(開店は9時なのでまだ開いてない)。
iPad用の譜面台(ピアノ用?)を売っていた。時代だなあ。
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小高い丘を登って、公園のようなところに出る。チューリッヒ湖が見える。
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どんどん降りてオペラハウス前の湖畔へ。妙に鳥が多いと思ったら、怪しげなおじさんが餌をやっている。万国共通の光景。
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雄大なチューリッヒ湖の景色。向こうにはアルプスが見える。
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湖畔には変わった形の噴水。
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リマト川を渡って反対側の高級ブランドショップ街へ。
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また小高い丘を登ってさっきとは反対側の公園のようなところへ。リマト川の流れは速い。
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中央駅に来ると地下道があるので潜ってみる。地下街。噴水も綺麗。
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チューリッヒはアルファロメオがたくさん走っていて、自分の車と同じのも発見。
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たっぷり2時間歩いて10時にホテルに戻る。少し休憩して、あの巨大空港で迷っても大丈夫なように11時にチェックアウトし、出発。
さっきの散歩で、最寄りのトラムの駅からチューリッヒ空港までトラムで1本で行けることを確認していたので、トラムに乗る。2ゾーンまたがるので切符は6.60フラン。
途中でルノーの巨大ディーラーを発見。あんなにたくさんのルノーをいっぺんに見たのは初めてだ。
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トラムはほとんどずっと街中を走り、30分強で空港に到着。やはり空港は何かと巨大である。
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チェックインは機械で。出てきたタグとともに荷物をカウンターに預ける。カウンターのお姉さんは日本語もしゃべれた!

昼に近くなっておなかがすいたので、昨日のことを考えると機内食はないだろうと思って、空港内のカフェでサンドイッチとビール。14.40フラン! 結局1万円両替したスイスフランは、わずか18時間の滞在で15フランしか残らなかった(涙)。つくづく「息するのにも金がかかる」国である。
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ベルリン行きの機材は初めてスイス航空。やっぱり小さな機体。
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12:45出発。機内食はさっきとそっくりの、もっと小さいサンドイッチ(笑)。もちろんおいしくいただく。さっきのを軽くしといてよかった。
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14:10、ほとんど予定通りに、懐かしきベルリンテーゲル空港到着。まだ使ってるとは思わなかった。着陸直前に全く飛行機のいない空港を見かけたが、あとで調べるとそれがかのブランデンブルク空港だった。
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ちなみに空港で預けたバッグが出てくるのを待っていたら、隣で昨日カテリーナを歌っていた歌手さんが同じように待っていた(笑)。恥ずかしくて(?)声をかけなかったのは返す返すも残念。
空港内で両替。3万円が220.59ユーロに。
泊まるホテルはフリードリッヒ・シュトラッセが最寄りのバス停なので、TXL線のバスに乗る。2.40ユーロ。安い!

途中で見たベルリン中央駅はますます巨大化していく途中だった。
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ホテルで15時にベルリン在住の友人と待ち合わせしていたのだが、空港でバッグが出てくるのに時間がかかり、バスも渋滞で40分ほどかかったので、30分以上遅れてホテル到着。遅刻をわびる。
ホテルのちょっと北の川べりまで歩き、昼間っからビールを大量に飲んで2時間歓談。行ってみたかったホテル隣のドゥスマンに行って楽譜をCDをあさる。どこ行っても行動は同じなのです。ブージー&ホークスの春の祭典のスコアが28.95ユーロ、ブルックナーの8番のノヴァーク版第2稿が22.50ユーロと安そうだったので購入。
CDは、クルト・マズアがシュターツカペレ・ベルリンをロイヤル・アルバート・ホールで1967年11月17日に演奏したブルックナーの7番という珍品。シリーズ物かと思い、他にもっと面白いものはないかと探したが、ドゥスマンの品ぞろえはあまりに豊富で全然見つからず、これを買う。
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あとで調べてみると、何とも微妙なシリーズで、他に面白そうなのはこれくらい。これも1967年だが、なんだろう。プラハの春の前だから西と東が融和してた頃?
http://occds.org/cd/cd012.html

ちなみにドゥスマンは特集の仕方が秀逸で非常に気持ちの良いCDショップであった。楽譜部門も在庫大量。
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ドゥスマン近くのフリードリッヒ・シュトラッセからSバーンで2駅、ポツダマー・プラッツで降りて、19:30にはフィルハーモニー到着。同日売りのパンフはチューリッヒと比べて安かったことしか覚えてないが2ユーロくらいか。
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Peter Ruzicka, Dirigent
Jörg Widmann, Klarinette
Deutsches Symphonie-Orchester Berlin

Peter Ruzicka
›Clouds‹
Wolfgang Amadeus Mozart
Klarinettenkonzert A-Dur
Richard Wagner
Symphonie C-Dur
http://www.dso-berlin.de/content/e43/e272?eventId=40975&ACTION_OPASCALENDAR=displayEvent&lang=ger&startdate=2013/5/4&year:int=2013&month:int=5

今回はベルリン・フィルではなく、ベルリン・ドイツ交響楽団。
作曲家(かつ元ザルツブルク音楽祭総裁)のペーター・ルジツカ指揮で自作自演の「雲」、モーツァルトのクラリネット協奏曲のクラリネット独奏は作曲家のイェルク・ヴィトマン、休憩後にワーグナーの交響曲。
つまり、作曲家で演奏家である人たちばかりという、非常にコンセプチュアルなコンサートなのである。ドラマトゥルギーが行き届いている。
演奏はまさにそれを体現したもの。
作曲家の面前だから自作自演はオケも真剣。
モーツァルトは、ソロもオケの伴奏も、常に作曲家視点で、作曲家はこういう意図で書いたのだという、曲の勘所を見事に押さえまくった名演。オケは完全にモダンのスタイルだが、そんなことは何の問題でもなく、音楽として徹底的にコントロールされている。自由に歌うところまでも。さすがに拍手喝采。
ワーグナーも面白かった。習作的であり、メンデルスゾーンのまねのような、まだまだ熟成されていない、あのワーグナーの楽劇たちを想像させるものはほとんどない曲だが、素晴らしく精緻にエネルギーを込めて演奏していた。後に改訂した纏綿と歌う2楽章は特に素晴らしい。

満足してホールを出、友人と別れて一人さっきの川べりまで行ってカリー・ヴルストとビール。20ユーロくらいだったか。
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11時半にはホテルに帰る。こんな感じ。もちろん一人で泊まってます。とてもこぎれいでバスタブもあるのだが、シャワーカーテンがなくて、バスタブの外の床までびしょびしょになってしまう不思議な構造。仕方ないのでタオルでふく。
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12時過ぎにはバタンキュー。
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2013年05月03日

5/3鳥取、関空、チューリッヒ

いつも旅行に出かけるときは、空港に遅刻したり忘れ物をしたりする夢を見るものだが、今回は夢を見る間もなく目が覚めた。
前日は夕食を早く済ませて22時に就寝、3時に目覚ましをかけていたら、2時半には空腹で目が覚めてしまった(笑)。
カップヌードルとレタスを朝食にして冷蔵庫を空っぽにし、朝3時20分に鳥取を出発。
当然真っ暗。以下、写真はパナソニックの安いコンデジで望遠をほぼ使わず(つまり24o単焦点として)撮影してます。
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西宮名塩のSAに5時について小休止。渋滞もなく予想外に早く着く(=駐車場滞在時間が長くなり駐車料金が高くつく)ので、ナビの地図を眺めていいルートがないかと探し、宝塚ICで降りて一般道を通って阪神高速に乗り、湾岸の道を行くことにする。それでも、めちゃめちゃゆったり走ったのに6時過ぎには空港に着いてしまった。
時間を持て余したので空港を探検したが、あまり発見なし。

確か7時ごろにチェックイン開始、一番乗り。セキュリティチェックや出国手続きもスムーズに終えて、出発ゲートには7時10分過ぎに到着。これから乗る飛行機は到着している。B747-400。
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無料インターネット端末などで時間をつぶして、9時半には搭乗、10時過ぎのほぼ定刻に出発。
最初の機内食(ランチ)はこんなの。あれば洋食を頼んでしまう。
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フライトは11時間50分。あまり眠れなくて、ゲルギエフのマーラーの5番、映画のジャンゴとカルテット、メータ/ヴァレンシアのワルキューレを見た。映画は、英語で聴いたが、恥ずかしくなるくらい何も聴き取れなかった(汗)。

到着前の機内食(朝食と言ってたか?)。洋食がないので和食にしてねと謝られた、寿司のようなもの。なぜかうまい。
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定刻の現地時間14:50にフランクフルト到着。セキュリティチェックとか入国とか、これまた妙にスムーズで、あっという間にEUに入る。しかしフランクフルトはでかいので、チューリッヒ行きのゲートまでは結構かかる。
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チューリッヒ行きは相変わらず小さい機材で、A340だったか、鳥取東京便なみ。
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時間はあるので空港内探検。以前はふんだんにあった搭乗ゲート付近の待合の無料紅茶は、どこのゲートにもあるわけではなく、探さないと見つからない。最近は無料コーヒー併設なので良しとしよう。
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フランクフルトを16時25分に発ったチューリッヒ行きは、17時20分には着くのであるが、実質宙に浮いているのはわずか30分。ビジネスクラスとかはその間に食事する。貧乏席にはチョコレート。
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定刻に着いたチューリッヒは雨。趣があって良い。チューリッヒには来たことがあるのだが、空港の建物は見慣れない感じであった。
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と思ったら、やはり巨大空港に変貌しているようだった。13年もたつのだからね。
金曜日の夕方に両替なんてできるんだろうかと心配していたが、空港内の両替コーナーで余裕でできた。
1万円が5スイスフランの手数料を取られて86スイスフランに。13年前のレートから考えたら超円高である(多分)。
チューリッヒ中央駅行きのSバーンに乗り換えようと思っていくとトラムの表示もある。トラム?事情が分からないのでSバーン選択。切符を買おうとすると、1等車2等車の選択肢とかいろいろあって要領を得ないが、とりあえず買えた。9.9フラン。相変わらず物価の高い国である。
Sバーンでは10分くらいで着いてしまう。駅を出てすぐの景色は、13年前と変わっていないような、妙に懐かしい気がした。
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今回の宿はこの右側の細い通りのちょっと先。ホテル・リュトリという宿。18時40分には到着。
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部屋はこんな感じ。前回もそう思ったが、これぞスイスというデザイン感覚。
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バスタブはないがむしろ良い。謎のヒヨコがいた。
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一息入れてオペラハウスへ。徒歩15分。昔小さな駐車場があったあたりは絶賛工事中。
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オペルンハウス・チューリッヒは、小ぢんまりとした馬蹄形。オケピットは大きく、指揮者をチェロが取り囲む。
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ムツェンスク郡のマクベス夫人(ドミトリ・ショスタコーヴィチ)
(以下Opernhaus Zürichのサイトから一部引用、一部修正)
Lady Macbeth von Mzensk

Oper von Dmitri Schostakowitsch
Musikalische Leitung Keri-Lynn Wilson
Inszenierung Andreas Homoki
Bühnenbild Hartmut Meyer
Kostüme Mechthild Seipel
Lichtgestaltung Franck Evin
Choreinstudierung Ernst Raffelsberger
Dramaturgie Claus Spahn
Philharmonia Zürich
Chor der Oper Zürich

Katerina Ismailowa Gun-Brit Barkmin
Boris / Geist des Boris Kurt Rydl
Sinowij Benjamin Bernheim
Sergej Brandon Jovanovich
Axinja Kismara Pessatti
Sonetka Julia Riley

http://www.opernhaus.ch/vorstellung/detail/lady-macbeth-von-mzensk-03-05-2013/

舞台装置はシンプル。納屋などを表している、場ごとに回転して移動する巨大な木の箱、土管のような巨大な管に、球体がはまっていて、これが出たり引っ込んだり。あとは固定されたスロープ。
(上記サイト内にフォトギャラリーがありますが、これを見てもなんだかわからないと思います)
あのエロティックな台本から極力エロ要素と悲劇要素を削ぎ落して、あくまでもコメディに仕立てたような、めちゃめちゃコミカルな演出プラン。客席から何度も笑い声が上がった。
球体の出入りは、性的欲望の高まりと連動していたような気がする。
最終的には、あれだけコミカルだったにもかかわらず、ショスタコーヴィチの音楽の偉大さによって悲劇が勝っていた。
歌手は粒ぞろいで、特にクルト・リドル御大が素晴らしい声で情けない爺さん役を見事に演じていた。
指揮は、9回中8回の公演を振る予定だったテオドール・クルレンツィウスがなぜかこの日から降板、代わってカナダ出身のケリ=リン・ウィルソンというまったく初めて名前を見る女性の指揮者が振った。指揮姿が、ヨーロッパによくある打点がわかりにくい「まっすぐの鉛筆が曲がって見える〜」みたいな振り方をする人で、正直言ってあの棒での演奏はつらいだろうなあと思ったが、オケの演奏は十分うまく、最後まで何の破綻もなく終演。さすがに指揮者も拍手喝さいを受けていた。マクベス夫人が全曲頭に入っているだけで代役指揮としては十分成功であろう。
1〜5場を通しでやって休憩、6〜9場をまとめてやって終演、というスタイルで、前半だけで1時間40分、後半1時間という長丁場であったが、まったく長さを感じない、圧倒的な公演。

ずいぶん遅い時間になってしまい、ラートハウスのバーは混んでたので、ホテルの近くまで帰って空いている店に入る。
味は悪くないが、芋と巨大ソーセージ、ビール2杯で30フラン。相変わらず「チューリッヒは空気を吸うのにも金がかかる」と言われる物価高は健在である。
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ホテルに帰って12時にはバタンキュー。
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2012年03月11日

3.11マイレージ消化の旅

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発端は、4月末で権利が消滅するマイレージが8,000マイルくらいあったこと。
2009年と2011年にドイツに行っているので、19,000マイルぐらいたまっていて、その古い方のマイレージが失効するのだ。
エディーポイントに替えるかANAグッズの買い物するかなどといろいろ思案したが、そういうのは大体1マイル1円くらい。やはり航空券に替えるのが一番換算率が良くて、鳥取・羽田の往復の航空券が15,000マイル。

とはいえ、私の場合は休みが休みではないので、そう簡単に1日遊ぶわけにいかない。スケジュールを見ると3月11日が丸々空いていて、何の気なしに東京方面の公演スケジュールを見ると、新国立劇場の「さまよえるオランダ人」というのがあり、席もまだ空いている。
3月11日という日に遊ぶことには葛藤があったが、1日家にいてもやることはない。思い切ってこの日の航空券と公演チケットを取った。

実は、10年くらい前にも東京往復できるくらいマイレージがたまったことがあったけど、その時は使い方がよく分からず失効してしまった。今はウェブのサービスが進化していて、ANAのマイレージクラブのサイトから簡単に航空券はとれた。

というわけで、日帰りの東京の旅。

当日に近づくにつれて3月11日の天気予報は「暴風雪」。どうなることかと思ったが、朝は晴れていてとりあえず東京行きの便は普通に飛んだ。

とりあえず新宿に行き、「桂花」で熊本ラーメン。昔はすごくおいしいと思ったものだが…。
途中で号外らしきものを配っていて、「河北新報」の文字が見えたのですかさずいただいた。あとで確認したら、被災3県4市の震災翌日の1面の縮刷版(と言っても巨大)。永久保存。

そのあとは、ディスクユニオン新宿クラシック館へ。クラシック館で一番大きいということで、確かに在庫の量は相当なものだが、本当に欲しいというものはもはやそんなにはない。
デュトワ&モントリオールの「ダフニスとクロエ」、アバド&WPhのブルックナーの9番、オトマール・シェックの室内オケ伴奏歌曲集、クナッパーツブッシュ&WPhのワーグナーのマイスターとかローエングリンとかのアリア集を買ったのだが…。
買った後よくよく考えてみると、クナのワーグナーは全く同じものを持ってたような…。

そのあと紀伊國屋に行っていろいろ見たが、本というのはどこでも同じものを変えるものだということを再確認した。ただ、音楽書が豊富で、内容を確認できたのが良かった。

初台に行くために京王新線の新宿駅まで歩いたが、こんなに遠かったっけ。駅の構内では震災関連の写真展をしていたが、余裕がなくて見れず。

1時過ぎには新国立劇場到着。初めて来ました。なんとなく殺風景。
中に入って席を確認してコーヒー飲んでトイレ行って開演。

ワーグナー さまよえるオランダ人
指揮:トマーシュ・ネトピル
演出:マティアス・フォン・シュテークマン
ダーラント:ディオゲネス・ランディス
ゼンタ:ジェニファー・ウィルソン
エリック:トミスラフ・ムツェック
マリー:竹本節子
舵手:望月哲也
オランダ人:エフゲニー・ニキティン
新国立劇場合唱団
東京交響楽団

B席3階4列48番(\10,500)

新国の客席は相当な大きさなんだけど、不思議に音はよく聞こえる。
オケはなかなか温まらない感じ。
歌手はなかなか良い。
合唱はすばらしい。
演出は読み替えとか新しいことはしてない伝統的な感じのやつ。大仕掛けの舞台機構の割にはそれに意味とか効果があんまりないのが残念。
3幕版で、1幕の後休憩、2,3幕は通し上演。
最後まで合唱は本当に素晴らしい。ソリストでは、日本人の二人がとてもよかった。ほかの役も問題なし。オケは…。たいていはとても良い演奏なんだけど、3幕の前奏曲(2,3幕の間奏曲?)など、歌がないところで演奏が締らないのはどうしたことか。
指揮は全然見えない席だったので、どうだったかはよく分からず。演奏で聴く限り、コントロールが効いた良い指揮ぶりだったと想像する。

3.11の公演にオランダ人ということにまったく意味は持たせてないだろうし、追悼的な何かも全くなかった。それでも、時計を見て2時46分を確認したころにちょうど字幕に「故郷を探しても見つからない」みたいなセリフが出てきて一人勝手に戦慄していた。

5時過ぎに終演。
初台に行くと地下鉄なのに急行で混乱するがとりあえず神保町で降りて歩いてディスクユニオンお茶の水店。またかよ、と思うなかれ。ヲタクはみんなこうしたもの。
品揃え的には新宿店よりこちらの方がバラエティに富んでいるような気がする。アバド&WPhのブルックナーの5番、ムラヴィンスキーの1965モスクワ音楽院ライブ(ルスランとか入ってるやつね)のビクター音産盤(再発もの)をゲット。6時には空港へ出発

帰りの便は本当に飛ぶだろうかと怯えつつ羽田へ。時間的には余裕で着いたが、鳥取の状況は羽田では全然わからない。
とりあえず普通に飛ぶということで、鳥取へ。結構揺れたが普通に着いた。外に出てみるとものすごい風で、この風でよく普通に着陸したものだとパイロットに敬服した。

家に帰って録画してたNHKスペシャル見ながら書いた、久しぶりの日記でした。
ラベル:ワーグナー
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2011年06月01日

【番外編】ライプツィヒの歩き方

ライプツィヒという街は、大きくて文化的だし、美しい街ではあるけど、旅行者にはなかなか優しくないところがある。
私なりに、こんなことに注意すればライプツィヒは楽しいということを書いてみたい。


○硬貨を用意しておくこと
ライプツィヒ空港を降り立ったら、渡り廊下で続いているDBのライプツィヒ空港駅まで歩いていくのだが、切符の券売機は非常に少ない。駅の渡り廊下と同じ階にDB(ドイチュ・バーン)のとLVB(ライプツィヒ交通局)のとが背中合わせで1台ずつ。ホームに下りると、DBのが1台。ホームのは人がたくさん並ぶので、渡り廊下のところの券売機で買うのがよい。この券売機が、ちゃんと紙幣を飲み込んでくれるかどうかは分からない。
なので、確実に使える硬貨を6ユーロ分くらい持っておくのが吉である。
フランクフルトの空港で両替するなり、ATMで下ろすなりした紙幣を、ジュースでも買ってコインにするのがよい。
LVBの機会で買ったのでもよいのかもしれないがよく分からない。機械の操作性はDBの方のがよいし、乗るのはDBの電車なので、こちらで買うべし。
502DBkarte.JPG 503DBkarte2.JPG 504LVBkarte.JPG


○ライプツィヒ・カードは気が楽
ライプツィヒ・カードは、3日券が18.50ユーロ。ベルリン・ウェルカムカードと違って72時間ではなく、3日目の深夜12時までが有効期限である。トラムの片道が大体2ユーロで、10回乗れば元が取れる計算であるが、ライプツィヒは決して大きな街ではないので、ライプツィヒ・カードを使ってばんばんトラムに乗るというほどの使い方はしないかもしれない。
でも、美術館(1.5ユーロ割引)や動物園(割引率不明)の割引以外にも、レストランで1割引きしてもらえる。
何よりも、LVBの買いにくい券売機で乗るたびに買う(券売機は車内にしかない場合もある)のはストレスなので、そのストレスを軽減するためにも、持っておくのは良い。
ハウプトバーンホフの近くのライプツィヒ観光局(http://www.ltm-leipzig.de/cs/click.system?navid=110&lang=en&sid=c)で買える。

○スケジュール、地図、路線図をゲットすべし
ライプツィヒ観光局に行ったら、ライプツィヒ・カードとともにいろいろもらえるが、よく確認すること。
月間スケジュール、もしかしたらそれにはさまれているかもしれないStadtplan、観光マップ(日本語版)、ライプツィヒ・カードのパンフ。この4つは必ず持っておきたい。
スケジュールには事細かに、その日ごとのイベントが載っている。カバレットの開始時間も事細かに書いてある。
Stadtplanは、広いエリアが乗っている。
観光マップは、英語版は手渡してもらえるが、日本語版は自分で探すこと。トラムの駅が載っている。
ライプツィヒ・カードのパンフには、路線図が載っている。路線図ならここに同じものがある(http://www.lvb.de/の右上のDownloadから)が、施設の割引情報が載っていてよい。ここ(http://www.ltm-leipzig.de/cs/click.system)から事前にダウンロードするのもよい。
4.95ユーロもするが、Musikstadt LEIPZIGという冊子には、非常に多くの作曲家名のついた通りの地図がわかりやすく出ているので良い。その通りに何があるというわけでもないんだけど…。
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○おすすめスポット
(1)ゲヴァントハウス、オペラハウス
音楽を聴きにいく以外でライプツィヒに旅行に行く人は少なかろうから、まあマストであろう。スケジュールはこちらからご確認を。
http://www.gewandhaus.de/gwh.site,postext,spielplan-kalender.html?PHPSESSID=103bea20d9bcef504147235a5a0d693f
http://www.mdr.de/scripts/konzertkalender/liste.cfm
http://www.oper-leipzig.de/

(2)ライプツィヒ造形美術館(Museum der bildenden Künste Leipzig)
一人5ユーロ、ライプツィヒ・カードの割引だと3.5ユーロで、クリンガーのベートーヴェン像とベックリンの死の島が見れるのなら安い。それ以上に収蔵品も豊富で、展示の仕方も良い。お得。

(3)ライプツィヒ動物園
私は行ってないけどいいと思う。ベルリンの動物園のやる気のない動物と比べたらはつらつとしている(キリンだけしか見てないけど)。

(4)ニコライ教会
きれい。ニコライ通りの喧騒と、教会の静謐の対比もすごい。
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(5)ハウプトバーンホフ
中央駅には何でもそろっている。食事はできるし電気屋さんもある。トイレも有料(1ユーロ)だがきれい。
あの巨大な駅舎はなかなか見飽きない。外から見ても中から見ても良い。改札がないので、ホームまで入れる。
いざとなれば、日本円をユーロに両替できる窓口もある。レートは良くないけど。
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(6)シュピネライ(http://www.spinnerei.de/from-cotton-to-culture.html?lang=1
ライプツィヒ造形美術館がケースに収まった美術なら、ここのは現在進行形。本人が売っていたりするし。カフェのシュニッツェルは絶品。画材屋さんも巨大で一見の価値あり。
画材屋さんのとなりのワイン屋さんも、倉庫みたいだけどすごい品揃えで安い。
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(7)トーマス教会
モテットが見られるならぜひ。金曜の18時と土曜の15時。1時間程度。

(8)各種公園
外国に来て公園でうろうろ、というのもどうだかと思うかもしれないが、美しさは格別。
私が行ったRosentalもClara-Zetkin-Parkも、巨大かつ手入れが行き届いていて、開放感も格別だし、ある種の贅沢である。

(9)スーパー
Kauflandの品揃えは衝撃であった。
高級住宅街?のGohlis店へどうぞ。http://www.qype.com/place/1567369-Kaufland-Gohlis-Leipzig


以上、まとまらない最終回であったが、私の場合は、現地在住の友人がいろいろ教えてくれたおかげで、着いていきなり楽しめた。これを読んでいただいて、少しでも事前情報の足しになれば幸いである。
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2011年05月30日

5/23_24 Leipzig_Frankfurt_Osaka_Tottori

帰国の日、24日は、8時過ぎに起きた。S介君もA美さんも用事があってすでに出かけていた。なので、涙の別れは無し(笑)。A美さんに用意していただいた朝食を美味しく平らげ、9時には出発。

たった数日の滞在とは思えないほどなじんだCöthner Straßeに別れを告げ、4番のトラムに乗る。乗ったとたんに冷や汗。そう、買っておいた切符は1.50ユーロで、遠回りの4番ではなく近回りの11番のトラムに乗らなければならなかったのだ。同じ目的地でも、経由する駅数で料金が変わるというのも不思議な話だが、ルールだからしかたない。幸い、検札は来なかった。
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ライプツィヒ中央駅の威容も見納め。9:51発のRE(地方線?鈍行みたいなの)に乗る。ここでなんと滞在中初めて検札にあう。もちろん切符は持っているので余裕でチェック。切符はちゃんと買わないとね(汗)。10:05にはライプツィヒ空港駅到着。
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ゆとりを持ってチェックイン。チェックインの機械に自分のマイレージカード(私のはANAの)を突っ込むと、なぜか自動的にこれから乗る便が表示され(どういう仕組みなんだ?いつ登録されたんだろう?関空?)、座席を決めてすぐに搭乗券が出てきた。それを持ってカウンターに行って荷物を預ける。
ライプツィヒ空港では時間はたっぷりあったけど、特にやることもなし。さっさと身体検査してもらって、搭乗ゲートへ。ゲートのところの売店がタオルからおもちゃから雑誌からお菓子からお酒から、充実していたのでうろうろ見回る。

11:35の定時に離陸。窓側に座ったので、子供のようにずっと景色を見ていた。
フランクフルトには12:35の定時に到着。フランクフルトの上空はすごい数の飛行機雲。到着したのは滑走路のど真ん中。バスが控えている。乗り継ぎ短いのに大丈夫か?
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バスが着いたのは普通にAの国内線用ゲートで、関空行きはBのゲート。はるばる歩いて階段を登ったり降りたりして、汗だくで到着。出国手続きも15分くらい待つだけで完了。13:55の出発までは45分くらいの余裕がある。免税店でRitterのチョコレートのミニ版箱入りが3.90ユーロであって、土産追加分で購入。
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12:35には出発。飛行機には行きのときと同じ高校だけど別便の子たちの帰りといっしょになる。みんなおとなしいね。翌朝8:00の定時に関空着陸。日本的な屏風に出迎えられる。
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預けた荷物を回収して、顔洗いなどして駐車場を出たのが9時。燃費を稼ぐために急がず、ノンストップで鳥取に12時に到着。鳥取に着くとすぐにブレーキランプ警告が出てびっくり。車屋さんに直行した。ちなみに往復の燃費は、520kmほど走って、9.6km/L。街中で5km/L、ちょっと遠出して8km/Lというとても燃費の悪い車なので、一応これが最高記録に近いものだろう。ガソリン満タンで600kmは走れることが分かった。
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家に帰って荷物を解き、職場に顔を出して土産を配り、家に帰ってくつろいで、長くて短い旅行の終わり。
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2011年05月29日

5/22 Leipzig

このたびの旅行で、コンサートのチケットを確保していたのは、マーラー・フェスティバルのシュターツカペレ・ドレスデン、MDR交響楽団、バイエルン放送響、コンセルトヘボウの4公演分だけだった。
現地に着いて、F夫妻といろいろスケジュールを話してみると、F夫妻の関係するコンサートが2つあり、トーマス教会のモテット、さらには、A美さんのお知り合いから、マーラーフェスの日曜の夜の公演であるゲルギエフとロンドン響のチケットまで手に入り(110ユーロのが80ユーロで買えた)、日程的にも全ていけることが判明した。

従って、土曜に続いて、日曜もトリプルヘッダーである。

朝はゆったりと起き、朝の中心街を歩く。日曜はお店が閉まっているし、朝早いので、前日や前々日の喧騒がうそのようである。
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ところで、今回の滞在では、街中のいたるところにマーラー・フェスティバルの告知の看板やモニュメントが設置されていた。やはり相当な力の入れようであった。
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10時過ぎにはゲヴァントハウスへ。
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2011.5.22 11:00 Großer Saal, Gewandhaus zu Leipzig
Gustav Mahler
Totenfeier
Das Lied von der Erde

Royal Concertgebouw Orchestra
Dirigent: Fabio Luisi
Solisten: Anna Larsson, Alt
Robert Dean Smith, Tenor

コンセルトヘボウ・オーケストラ初体験で、とても期待していたし、ファビオ・ルイージとの相性はどうだろうかと不安もあったが、いやはやどちらも千両役者。ソリストともどもとてつもない音楽体験であった。

まず前半は交響詩「葬送」。いわゆる交響曲第2番の第1楽章の初期稿である。演奏したことあります(自慢)。
冒頭から緊密なアンサンブルで見事に引き締まった音楽が鳴り始める。一切緊張感が途切れず、20数分の音楽が一つの交響詩としてきちんと完結した充実感を得ることができた。

今回の一連のコンサートで始めて「休憩」というものがあり、うろうろしていたら、みんなどんどんベランダに出ていた。出てみると、晴れた日の昼前の爽やかな風が心地好い。
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休憩後は大地の歌。生では初めて聴く。オーケストラを横から見るような席のため、ソリストの、特にテノールの声を背中側から聴く形になり、歌がどうだったかをきちんと評することはできない。オケは、歌のバックを務めても雄弁で、バランス感覚も見事であり、世界最高の「大地の歌」を聴くことができた。さらに6楽章では、アルトのアンナ・ラルソンが一人で作り出す広々と荒涼とした世界を、コンセルトヘボウがさらに雄弁に肉付けし、まるで映像を見るような立体感。オケが奏でるパッセージはまるで古今のあらゆる音楽の引用であり、そうした音楽からの別れであるように、この曲が聴こえてくる。
そうした世界を完璧に統御したファビオ・ルイージも、見かけは銀行マンのようだけど音楽性はとんでもなく深いと見た。
コンセルトヘボウの個々のプレーヤーは、個としてのソリスティックなプレーが完璧で、ちょうどよい音量、ちょうどよいアクセント、素晴らしい歌心で、どのパートも全く問題のない素晴らしい人たちばかりであった。そんな人が集まったテュッティはまた、見事な協調性で、まさに参りましたと言うよりほかない。

コンサートが済んだらすぐに出て、ホールのすぐ近くにあるイタリア料理の店に入った。セルフ方式みたいで、とりあえずサラダを頼んだら、巨大なボールに一杯の野菜、さらに大きなパンが四切れ。パスタも食べようと思ったけどこれでもう十分。ビールとあわせて10ユーロもしなかった。
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ごはんを食べたら、時間があるので街をぶらぶら。29℃と暑い日であった。
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中央駅から4番のトラムに乗ってStallbaumstrasse駅まで行き、歩いてSchlösschenへ。
F夫妻のS介君の声楽の先生がピアノを弾き、A美さんの同僚でもあるライプツィヒ・オーパーの合唱団であったりソリストであったりする人が歌うコンサートを聴きに。

Sonntag, 22, Mai 2011, 15 Uhr, Gohlischer Schlösschen
Eine musikarische Reise durch Italien
Livia Seidel, Soplan
Taejin Cho, Tenor
Karl-Hainz Müller, Klavier
Bernhard Biller, Rezitation und Moderation

シュロスヘンは、ちゃんと観光地図にも出ていて、日本語版ではゴーリス小宮殿と紹介されている。そのまんまやね。たたずまいといい、規模といい、中に関連する古ぼけたもの(失礼)が展示されているところといい、ちょっと前まで草ぼうぼうで放置されていたところといい、鳥取の仁風閣によく似ている。
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今回のコンサートは、シュロスヘンの独自企画であり、月に数回はコンサートを開いているようである。客席数60。チケット代は15ユーロ。

ソプラノの人は合唱団員だが、日本でならすぐソリストだろう。テノールの人は韓国人で、日本でならスーパースターだろう。歌心と声量が素晴らしい。本当にしびれてしまった。ピアノ伴奏を務められたライプツィヒ歌劇場のコレペティトゥーアのビラーさんも、素晴らしい歌にあふれたピアノで、すっかりと楽しんだ。あの大地の歌のあとでも、何の不満もありませんでしたよ。
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家に帰って時間調整。MNOZILという金管バンドのコンサートのDVDを見せてもらって、すごく面白かった。

7時には家を出て再びゲヴァントハウスへ。チケットは2枚確保できたので、A美さんと一緒。S介君はよく朝早いので自宅で休養。
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2011.5.22 22:00 Großer Saal, Gewandhaus zu Leipzig
Gustav Mahler
Adagio aus der 10.Siofonie
Sinfonie Nr.1 D-Dur

London Symphony Orchestra
Dirigent: Valery Gergiev

そういえば、ゲルギエフのマーラーは、10年ほど前、池袋の芸術劇場で、キーロフ歌劇場の演奏で「復活」を聴いたことがある。あれは野性味あふれる演奏であった。

今回はどうか。
しかも、あの「大地の歌」の後で、イギリスのオケでマーラーを、しかもタイタンごときを聴いて楽しめるものだろうか。

杞憂であった。

まずは10番の1楽章。クック補筆の全曲盤のとはずいぶん違うんですね。
演奏は、ああ、懐かしいマーラーだなあというもの。しかも極上の。どういうことかというと、この4日間で、慟哭系を通り過ぎ、完全バランスゴージャス系を通り過ぎた、ある意味世界最先端の、俊敏系の演奏を立て続けに聴いて、なるほどこれが今のマーラーかと感嘆した後に、1つ前の時代のゴージャス系を聴いたという感じなのだ。

休憩はまたもやベランダへ。夕風も心地好い。
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タイタンも同様にゴージャス系、というかノーブル系。全てがバランスし、エッジは効きつつも常に美しいアタックで音楽は進行し、最後の最後にはきちんと見事に爆発する。
しかも何がおかしいって、出てくる音はゴージャス系なのに、指揮者は一人で野獣系なのだ。手はプルプル、息音は激しく、しかもたびたびギーギーうなる。指揮を見ててもどうやってザッツを合わせればいいのかぜんぜん分からない。見てるだけでおかしくてしょうがない。
今さらタイタンでこんなに感動するとは思わなかった。

例によっていつまで見られるか分からないけど、動画配信されています。
http://liveweb.arte.tv/de/video/Mahler-Festival__Totenfeier___das_Lied_von_der_Erde_unter_der_Leitung_von_Fabio_Luisi/
http://liveweb.arte.tv/de/video/The_London_Symphony_Orchestra_spielt_das_Adagio_aus_der_10__Sinfonie_und_1__Sinfonie_D-Dur/
http://www.mdr.de/mahler/

家に帰ってカレーライス。お代わりもした。満腹。明日は多分F夫妻に会えないので、感謝の意を伝え、就寝。明日は帰国の途。
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2011年05月28日

5/21 Leipzig

朝は寝坊して、10時過ぎにお出かけ。雨だけど風情がある。
お土産を買いに近所のKauflandへ。
なんともでかいスーパーで、ハンパない品揃え。道に迷いそうになってしまった。お土産をリーズナブルに購入。
201gohlis.JPG 202kaufland.JPG 203kaufland.JPG

いったん家に帰って昼食に山盛りパスタをいただく。

すぐさままた出発。いったん中央駅に行き、あさっての帰りの切符を買っておく。トラム用の1.50ユーロと空港までのSバーン用の3.60ユーロ。落ち着いて選べたので、迷うことなく買えた。この時点で昼の1時15分。

次は、1番のトラムに乗ってClara-Zetkin-Parkへ。この公園を横切るAnton-Bruckner-Aleeという道があるのだ。
この小道、最初の日にゲヴァントハウスで買ったパンフレット(左の地図)には出ておらず、翌日観光局で買った4.95ユーロのパンフには出ていた(右の地図)ので、発見できたのだ。
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Clara-Zetkin-Park駅を降りるといきなりどの道が正しいのか分からなくなってしまう。細い小道を行くと、どんどん心細くなっていく。あるはずのない建物に出くわし、完全に迷っていたことに気付いて冷や汗。3時にはトーマス教会に行かなければならないのだ。必死に地図を調べて、道を戻り、ようやくAnton-Bruckner-Aleeらしき道にたどり着いたが道路標示は出ていない。地図的には間違いないので、どんどん歩く。
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自動車は入れない道で、とても心地好い。だが道は果てしなくまっすぐで、次の予定は決まっている。
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ようやく歩き終え、道路標示も発見して一安心。
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でもまだ道半ば。ベートーヴェン通りも歩き、最後の500mをうまい具合にトラムに乗れ、2時半にはトーマス教会に着いた。すでに長蛇の列。3時からモテットがあるのだ。
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Motette in der Thomaskirche
Sonnabend, den 21. Mai 2011, 15 Uhr

Dietrich Buxtehude, Magnificat primi toni BuxWV203 für Orgel
Alessandro Scarlatti, Exsultate Deo
Johann Sebastian Bach, Singet dem Herrn ein neues Lied BWV225
Gemeindelied "Lob Gott getrost mit Singen" EG243
Antonio Vivaldi, Magnificat g-Moll

演奏はトーマス教会聖歌隊とゲヴァントハウス管弦楽団メンバー、指揮はゲオルク・クリストフ・ビラー。
子どもたちの志あふれる歌、見事なハーモニーに心を打たれた。聖歌を一緒に歌う場面は教会の豊かな響きに包まれて感動的であった。
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4時には終了し、Grimmaische Straßeを通ってアウグストゥス・プラッツ駅から4番のトラムでViertelsweg駅へ。そこから歩いてすぐのVersöhnungskircheで、ライプツィヒ北男性合唱団とはるばるカルガリーから来たドイツ系カナダ人男声合唱団の合同演奏会を聴く。F夫妻のS介君がライプツィヒの団体に加わって一緒に活動しているのだ。この日も出演。

Männerchor Leipzig-Nord Gemaincschaftskonzert mit dem German Canadian Male Chorus of Calgary
Samstag, den 21. Mai 2011, 17.00 Uhr

アマチュアの合唱団ではあるけど、演奏内容はとても素晴らしいものだった。ドイツやカナダでのアマチュアの音楽活動の水準の高さをひしひしと感じた。
ライプツィヒの合唱団はほぼアカペラ。プーランクみたいな複雑な曲では転調で迷走したりしたこともあったが、個々の発声が立派でハーモニーも美しい。
カナダの団体は、ピアノ四重奏を伴奏に、正確で手堅い音楽作り。ムード音楽的だが、それはそれで心地好かった。

合同演奏とそれぞれの単独演奏を交代しながら休憩なしで1時間半、ずっと集中して楽しめた。
特に、ライプツィヒの団体がS君のソロも伴って歌った「夕焼け小焼け」は、肉料理の毎日にごはんを食べたような清涼感(?)があふれ、久々に聴いた日本の歌だなあとジーンと来た。
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終演後すぐさま教会を出て、またゲヴァントハウスのマーラー・フェスティバルへ。

2011.5.21 20:00 Großer Saal, Gewandhaus zu Leipzig
Gustav Mahler
Sinfonie Nr.7

Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Dirigent: Yannick Nézet-Séguin

今回聴く一連の演奏の中で、この日の公演がどうなるかといちばん心配だった。記憶は不確かだが、おそらくマリス・ヤンソンスのキャンセルを受けてヤニック・ネゼ=セガンが指揮を引き受けたはずだし、これまでに彼はバイエルン放送響を振っていないはず。オケはちゃんと彼を尊重してくれるだろうかと。
杞憂だった。ネゼ=セガンだからこそ、バイエルンだからこそできる、本当に奇跡的な快演。
テンポ設定は総じて速く、しかも非常に事細かに変化させるが、いずれも確信を持ったテンポであり、どんなに速かろうともバイエルンのオケはものともせずに食いついていく。しかも個々のプレーヤーのスーパーな歌心を失わずに。
もちろんゆっくりなところも、揺るぎない確信を持った音楽運びで、安心して身を任せられる。
最後の5楽章が特にテンポが速く、響きの豊かなゲヴァントハウスでどうなることかと思ったが一切の破綻もなく、あくまでも音楽的進んで行って唖然とさせられた。
そして終盤。ネゼ=セガンがふっと微笑むと、オケの音がふわっとホール全体に広がり、100人のプレーヤーが渾然一体となった桃源郷のような音楽を作り出す。最後の最後、凄まじいテンポで曲を閉じるとともに一瞬の沈黙、さっと魔法が解けたようにネゼ=セガンが指揮棒を譜面台に置くと、凄まじい拍手とブラボー。拍手が進むにつれてスタンディング・オベーション率が50%に近付いていった。聴衆もみんなニコニコと帰路に着いた。

例によっていつまで見られるか分からないけど、動画配信されています。
http://liveweb.arte.tv/de/video/7__Sinfonie_von_Gustav_Mahler/
http://www.mdr.de/mahler/

家に帰って食事をいただき、1時過ぎに就寝。
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2011年05月27日

5/20 Leipzig

朝はちょっと遅めに起きて朝食をいただいた。
この日の大事な目的はLeipzig Cardを手に入れること。3日間有効の交通関係のフリーパスである。散歩がてら中央駅近くのライプツィヒ観光局へ。
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雰囲気のある石畳の町並みを通り、高級住宅街を抜けると、市民に人気の動物園を囲むようにあるRosental(薔薇谷?)公園。太っ腹なことに動物園の動物が一部丸見え。広々と気持ちいい公園を横切るともうすぐに駅前の中心街。
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ライプツィヒカードは、72時間ではなく、3日目の深夜まで有効で、18.50ユーロ。中心地のZone110というエリアの駅で乗り降り自由。3日はバッチリ使うし、美術館やレストランも割引になるので、迷わず購入。一緒にもらったライプツィヒカードのパンフには、トラムとバスの路線図が載っているので便利。さらに、観光マップは日本語版もあって便利。オペラツアーズさんには2006年版をいただいていたが、このときもらった2010年版にはトラムの駅も表示されていて、ちょっと便利。路線図は載ってないので、完璧ではない。
さらに、5月のイベント一覧と、それにはさまれていたStadtplan(地図)が、観光地図より広く載っていて少し便利(トラムの駅は載っていない)。これら2つの地図と路線図を駆使して、ライプツィヒを歩き回ることになる。
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このあとは、14番のトラムに乗って終着駅のPlagwitzまで行き、Spinereiへ。シュピネライとは綿糸紡績工場のこと。
現在は工場の建物だけが残り、芸術家の工房村として活用されるとともに、観光地となっている。
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絵、彫刻は言うに及ばず、画材、衣類、自転車(?)、ピアノ、ワインまで、いろんなショップが点在している。
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実はここの目的はそれだけでなく、安くて美味しいシュニッツェル。分厚くて美味しいけど6ユーロもしない。満腹である。
さらにもう一つの目的はワイン。フランクフルトの西のLorchという町で日本人の醸造家のTOMOKO KURIYAMAさんが作るAltenkirchというワインが、ライプツィヒではここでしか買えないのだそうだ。
なかなか現れない店主を待ってようやく店に入って品定め。F夫妻は3本ほど買い、私は1本だけ買った。
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家まで帰ってしばし息をつき、また行動。火曜と金曜しかやっていないMarktを見に、また、ライプツィヒ造形美術館を見に、一人で町に繰り出す。
旧市庁舎前の広場で行われるマルクトはなかなかの大賑わい。旬のシュパーゲルやさまざまな果物、野菜、魚、肉がところ狭しと並んでいる。相当美味しそうであった。
そのあとはライプツィヒ造形美術館。あんまり期待していなかったのだが、Max Klingerのコレクション(ベートーヴェン像は有名だと思う)や、アルノルト・ベックリンの「死の島」など、なかなかのものである。
迷路のようになっていて、点数が多くなかなか見終われないことや、3箇所ある階段の踊り場の上にも展示があることで、まさに駆けずり回るという感じ。1時間半以上かかってしまった(写真撮影禁止?知らなんだ…)。
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で、夜はマーラー祭。

2011.5.20 20:00 Großer Saal, Gewandhaus zu Leipzig
Gustav Mahler
Sinfonie Nr.10 (Deryck Cooke)

MDR Sinfonieorchester
Dirigent: Jun Märkl

ゲヴァントハウス管と並ぶ地元オケであるMDR交響楽団は以前はライプツィヒ放送交響楽団と名乗っていた、ヘルベルト・ケーゲルがシェフだったオケ。準メルクルは2007年に首席指揮者になっている。

10番といえば、彼岸に達した9番より先、完全にあちらの世界の音楽だと思い込んでいた。しかし、準メルクルの解釈では、ひとつひとつのパッセージが生き生きとはじけ、生の喜びが横溢するエネルギッシュな音楽になる。
MDRのオケ自体は超一流とはいいがたいが、準メルクルの解釈を完全に咀嚼し、見事に表出していく。
最後の最後、ようやく彼岸に達し、生を全うすべく音楽が停止する。しばし沈黙のあと、割れんばかりの拍手とブラボー。我らが地元オケと首席指揮者の素晴らしいパフォーマンスに、ライプツィガーも大喜びである。私も大喜び。

いつまで見られるか分からないけど、動画配信されています。
http://liveweb.arte.tv/de/video/10__Sinfonie_von_Gustav_Mahler/
http://www.mdr.de/mahler/

公演は9時半には終わったので、ホール前でF夫妻と待ち合わせて、16番のトラムに乗り、Bayerischer Platzまで。ドイツ料理のBayerischer Bahnhofでごちそうをいただく。豚肉のかたまりとかサケのサラダとかジャガイモスープとか、腹いっぱい食べてビール飲んで、ライプツィヒカードで1割引で、44.86ユーロ。満足。でも、あの店は、地図情報だけだと一人ではたどり着けなかっただろうなあ。
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12時過ぎに店を出て家に帰り、もう少し飲んでから就寝。
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2011年05月26日

前口上と5/19Tottori_Osaka_Leipzig

ライプツィヒ旅行のレポート第1日。経緯と5月19日(木)。

旅行を思い立ったのは今年の2月1日のこと。ライプツィヒに住む友人F夫妻の奥さんの方、A美さんからの相談事の最後にあった「良かったらライプツィヒに、一度オペラ観にきてくださいね〜」の言葉がきっかけである。そう、A美さんは、ライプツィヒ歌劇場でペーター・コンヴィチュニーのもとでオペラの演出を学んでいるのだ。旦那のS介君も声楽の勉強をしている。
いろいろ調べて、5月に国際マーラー・フェスティバルがライプツィヒで開かれることを知り、日程の都合上オペラは見られないがマーラー三昧ができることが分かった。2月2日には切符の手配を始めた。
最初は全てをいつものオペラツアーズ・オルフェウスさん(http://orphique.clique.jp/)にお願いしようと思ったが、ライプツィヒは公演チケットとホテルはセットでないと取り扱いできないとのこと。チケットは現地の友人に、航空券はオペラツアーズさんにお願いすることにして、2月7日には全ての手配が完了した、という早業であった。

あっという間に旅行当日の5月19日。
いつものように朝3時に起き、3時35分には出発。鳥取道、中国道と行き、時間調整のため西宮名塩SAで朝食に名塩うどん。さらに近畿道、阪和道、関空道と行って、7時半には関空の駐車場に到着。
ルフトハンザのカウンターに行くと、既にチェックインは始まっていて、さっさと荷物を預ける。友人夫妻に密輸(?)を頼まれたカレー粉をはじめとする重い食品類があったので、まさに肩の荷が下りた。
特にすることもないので、さっさと出国手続きして、ゲートまで行く。行きは修学旅行の高校生の一団約150人が一緒であった。何事もなく9:50OSAKA離陸。機材はAirbus A340-600。そんなにでかくない。
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機内では、ケント・ナガノとバイエルン州立歌劇場のローエングリンの映像、バレンボイムとSKBのマーラーの9番の映像を見、ラトルとBPOのマーラーの2番のCD音源を聴いた。後2者はたまたま今回の予定では聴けない演目だったので、良かったと言えば良かった。演奏はいずれも思い入れはないけど音響の精妙さは世界一。

現地時間の15:00にはフランクフルト到着。
入国は日本人と中国人と韓国人とその他アジア人でごった返していたが、まあ30分もすれば通過できた。
今回初めてケイタイの海外ローミングを試してみたが、特に問題なく設定できた。
通貨の交換カウンターでユーロに換金。30,000円が220.87ユーロ。50ユーロとかの高額紙幣が多く、ちょっと気になる。

乗り換えは2時間以上あるが、とにかくLeipzig行きが出るA26ゲートに向かう。めっちゃ遠い。A26ゲート周辺はさすがにドイツ人ばかり。タオルを忘れたことに気が付いたので、空港内で買えるかと思って探したが、全然見つからない。諦めた。のどが渇いたので青りんごジュースを買ったら普通にコカコーラ社のミニッツメイドだった。50ユーロが少し細かくできたのでまあよい。でも小銭は少ないので不安。

乗り継ぎ便も問題なく17:15Frankfurt発18:10Leipzig着。
空港に直にくっついているLeipzig-Halle Flughafen(空港)駅に徒歩で移動。これも歩くにはめっちゃ遠い。

さていちばん気になっていた切符購入。Leipzig Hauptbahnhof(中央駅)に行くのは30分に1本しかない。夜の公演は20:00には始まる。乗り逃してはならない。切符の自動販売機には旧型と新型の2機種があって、新型はすぐに切符の種類は選べた(3ゾーンまたぐ3.60ユーロの切符を買えばよいと分かった)が、5ユーロ札が入らない。不安的中。連絡通路まで戻って旧型で試したら、1ゾーン、2ゾーンは簡単に買えるが、3ゾーン以上は行き先の駅を指定することになっている。しかし中央駅が見つからない。適当に行き先を設定したら4ゾーン4.80ユーロ分のが出てきたので、しょうがなくこれを買う。
時刻表をよくよく見れば出発までには相当余裕があった。
ちなみに新型の券売機でも、やはり買い方が分からない人続出で(フランス人に買い方を聞かれたけど私に聞くなよ)、長蛇の列であった。間に合わなかった人もいたのでは。

19:20には中央駅到着。とにかくでかい!
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現地友人A美さんにすぐに会え、荷物をお願いするとともに、買っておいていただいたマーラーのチケット一式を受け取り、一路ゲヴァントハウスへ15分ほど歩く。
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会場について、プログラム売り場らしきところで見ると、黒い表紙の総合プログラムっぽいものとライプツィヒゆかりの音楽家特集っぽいものを2冊選ぶと15ユーロと言う。何と高価なと思いつつも買うしかない。ホールに入ろうとしたら、黒いのとそっくりの黄色い冊子を売っていて、黒いのとは違うものだと言う。しかも4ユーロ。高いけど買うしかない。
席について確認すると、黒いのは全日程が出ている全体簡略プログラム、黄色いのはその日の詳細のプログラムであった。やはり買うしかないのだ。
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2011.5.19 20:00 Großer Saal, Gewandhaus zu Leipzig
Gustav Mahler
Sinfonie Nr.3 d-Moll

Sächsische Staatskapelle Dresden
Dirigent: Esa-Pekka Salonen
Solisten: Lilli Paasikivi, Alt
Damen des Sächsische Staatsopernchores
Kinderchor der Sächsische Staatsoper Dresden

個人的には今回の旅行のいちばんの目玉。
サロネンのマネジメントをする事務所の意地悪で日本に来れなくなったサロネン、そしてドイツで一番の歌劇場のオケ、サロネンが国際デビューを飾ったマーラーの3番である。個人的にはサロネンも3番もはじめて聴く。

演奏は、曲の冒頭からサロネンもSKDも出力100%。俊敏で振幅の大きい指揮動作に対し、鋭利で鮮烈な音をズバズバと切り込むようにオケが出してくる。どんなにテンポが速くなってもアンサンブルは完璧。
1楽章が終わると、サロネンはステージに用意してあったイスに腰掛け、しばし休憩。激しい動作で指揮棒の持ち手で皮がむけたのか、舞台上でカットバンをむいて貼り、ごみはそのへんに放っていた(笑)。
2楽章以降も全く弛緩なく、最後まで素晴らしい緊張感に満ちていた。どこをとっても真っ当な、俊敏で正確な音楽。そこにさらに、シュターツカペレ・ドレスデンの個々のプレーヤーが持つ最高の音楽性が全く斉一して、ほんのわずかな揺らぎとなって立ち上るさまは、もうこれ以上はないと思わせるものだった。飛行機でBさんとかSさんのマーラーを聴いて、これからはこんな演奏ばかりになるのかなと少し寂しい思いをしたのだが、このコンサートを聴けば全然そんなことはないと安心した。マーラーの音楽に内在する音楽的なパワーをきちんと解放できる指揮者もちゃんといるのだ。

6楽章が終わって、沈黙を楽しむべくサロネンがフワッと指揮棒を置くと、残念ながらすかさずブラボーの声。これにはサロネンもあちゃーという顔をしつつも破顔一笑。拍手とブラボーの声に包まれた。
何度かサロネンが出入りしたあと、指揮者が促してもオケが立たずに賞賛をするシーンでは、サロネンは本当に純粋に喜んでいたようだ。オケも真剣に賞賛していたように見える。
何よりも喜んでいたのは聴衆だ。東ドイツ最高のオーケストラであるシュターツカペレ・ドレスデンが成し得た世界最高のマーラー。おそらく今でも東ドイツの誇りを持つライプツィガーにとって、何よりもうれしいことだったろう。

いつまで見られるか分からないけど、動画配信されています。
http://liveweb.arte.tv/de/video/3__Sinfonie_d-Moll_von_Gustav_Mahler/
http://www.mdr.de/mahler/

22時にコンサートは終わり、美しいオペラハウスを眺めつつ4番のトラムに乗って、F夫妻邸まで行って、旧交を温め、食事をいただいた。
ビールの酔いに包まれて就寝。
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2010年04月18日

4/17〜18おのぼりさん記

大学の時の研究室の教授が退官されるということで、慰労のパーティーに出席するため、1泊2日で上京してきた。

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午後の便で出発。快晴で快適な飛行。
まずはホテルにチェックイン。今回の宿は、ちょっと豪勢に、紀尾井町のホテル・ニューオータニ。でかい。
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あまり時間がないので、荷物を置いてすぐに大学に。
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かれこれ10年ぶりくらいになるかもしれないが、あちこち近代的なビルが建っていて、今浦島状態。
パーティーがあったのも、農学部内にできている、こじゃれたレストラン。
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立食パーティーで、卒業生120人のうち60人が集まるという大盛況。同級生が1人だけ来ていて、いろいろ情報交換した。2次会は、その2回にあるこれまたこじゃれたバー。知らない人ばかりではあったけどいろいろお話させていただいて面白かった。なんか調子のいいことばっかりいって、きちんと叩きのめされてしまって、それがまたうれしかった。そういうことは最近ないもので(笑)。

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朝食後、ニューオータニの中の庭園。庭に滝があるのもすごいが、猫がうろうろしているのがすごい。居心地いいんでしょう。
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また、ホテルの中に美術館まである。開館まで間があり、半蔵門線に乗って押上まで行って、東京スカイツリーを見てきた。すでに東京タワーを超えているということだが、大きく作るものの半分だけだからか、小さく見える。
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すぐまたホテルにとって返して、美術館見学。安田靫彦(ゆきひこ)展。
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201003_yasuda/index.html
日本画の大家らしい。スケッチも多く展示されていて、コンサートのリハーサルを見るような面白さがあった。

昼食は、大学のサークルの友達と。9年ぶりだが、ネットで情報はお互いに出し合っているので、そんなに会ってないという気がしないというのも今の時代らしい。彼のおすすめの、根津の美味しいうどん屋で。絶品!そのあとは近くのカフェでコーヒー。2時間半にわたって語り合い、お互い見事にクラシック・オタク的に負の進化を遂げているのがよく分かった(笑)。曰く、置くところがないし、欲しい物もないので、CDはほとんど買わなくなった、と。

その後は、オープン間もない三菱一号館美術館。丸の内のビジネス街に、人が群れていてびっくりした。美術館には行列はできていたけどすんなりとは入れた。マネ展。中はさすがに人が多くて、駆け足で見た。ちゃんとした油絵も素晴らしいが、情景のスケッチが躍動感ありまくりで素晴らしかった。画集は2500円と高いが、つい買ってしまう。
http://mimt.jp/manet/
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この美術館、なんだかにぎやかだなあと思ったら、床が木で、ハイヒールのかかとがカンカン騒がしいのだ。でもおかげでおしゃべりしやすいようで、「しゃべってはいけません!」みたいな変な緊張感が無くてとてもよい。音楽と違って、騒がしくても私は苦にならない。

もうくたびれたし、買うものもないので楽譜屋にもCD屋にも寄らず、さっさと空港に行って、帰鳥。充実の2日。しかしまあ、地下鉄路線図はさらに複雑化してて、乗り換えを考えるのにえらい苦労しました。
ラベル:日記
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2010年03月21日

豪華客船で壱岐島クルーズ

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クルーズ船ふじ丸で、壱岐島に観光に行ってきた。
実は、なかなかお客さんが集まらず、職場に動員がかかったのである。広報誌の編集の谷間でもあり、たまたま用事がなくて、すぐさま手を挙げた。

3月18日(木)の夕方に鳥取港を出港。鳥取港からクルーズ船が出発するのは初めてのことである。翌日の朝には壱岐島に到着。
オプショナルツアーで、観光バスで1日島をぐるぐる回り、観光地の要所はすべて押さえてしまった。すなわち、砲台跡と猿岩、勝本町いるかパーク、はらほげ地蔵、壱岐市立一岐国(いきこく)博物館。最後にうに工場。
その日の夕方にはもう出港し、一晩かけて瀬戸内海を通り、20日の14時に姫路港に到着。あとはバスで鳥取まで。

実は、こういった、言われるがままについていくだけの旅行は初めて。もちろんクルーズ船も初めて。壱岐島も。あんまり期待はしていなかったんだけど、すごく楽しんでしまった。

ふじ丸は、クルーズ船としてはあまり大きくないのかなとは思うし、設備はちょっとばかし一昔っぽい。出し物も。なんとなくいろんなところが場末感が漂っているんだけど、それはそれでたまにはいいものである。食事はとても美味しかった。
壱岐島の観光地も、これまたあるがままのものをそのまま見せただけのような、今どきびっくりするくらい工夫はないけど、それもまたゆるくていい。イルカは芸が仕込まれているわけではなくて、本能のままに遊んでいるだけなんだけど、なんとなく許してしまう。
ただし、一岐国博物館だけは、相当に工夫に満ちた、素晴らしい施設である。故黒川紀章氏最後の作品とのことで、緩やかな曲線は、コンクリートの建物とは思えない。古代の生活を描いたジオラマの人形は実際にモデルがいるそうで、異様にリアル。単眼鏡をのぞいて初めて見える「おいしそうな犬だね」の言葉には笑ってしまった。
パックツアーも、楽でいいですね。相当精神が弛緩してしまった。けどまあ、緊張をほぐすための旅行だからいいのだ。

というわけで、壱岐もクルーズも、ハマってしまいそうである。
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2010年03月18日

クルーズ船で壱岐島へ

18日の夕方から20日の夕方まで、クルーズ船のふじ丸に乗って壱岐島に行ってきます。
洋上ではケイタイが入らなくて連絡が取れなくなるらしいです。ご了承ください。
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2009年05月27日

実質初名古屋

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出張で1泊2日で名古屋に行ってきた。
名古屋は少なくとも2度は行っているんだが、1人で歩かないと行った気がしない。今回ようやく一人歩きできたので、実質の初の名古屋のようなものである。

ちょうど1ヶ月前のベルリンも巨大建築の街だったが、名古屋もまた巨大建築だらけだった。名古屋城からして恐ろしいばかりの石垣の長さ・大きさで、しかも石垣の中も外も巨樹に遮られてお城が見えない。やっと天守閣を見られるところまで行くのに何キロ歩いたことか。
名古屋駅周辺も巨大建築だらけ。駅ビルは高さでギネス登録だそうだ。

ところで名古屋といえば、味噌カツ、きしめん、あんこトースト(言い過ぎ?)だが、私が泊まったホテルの朝食には、これらがすべて網羅されていてびっくり。ついつい食べてしまう。
そして、どうも最近は名古屋=手羽先と聞いたので、「世界の山ちゃん」で食べた。確かにうまいが、手羽先は手羽先。どこで食べてもうまいものはうまい。

ちなみに、帰りがけに名古屋駅の新幹線ホームをうろうろしてたら、なんとまあ、「立ち食いきしめん屋」があった。きしめんも冷凍麺があるんだね。美味しかったですよ。
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2009年04月29日

ベルリン紀行第3日23.4.09(終)

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最終回は長いよ。

カーテンをきちんと閉めていても、気が高ぶっているせいか6:00には目が覚める。やることもないので7:00前には朝食を食べる。

この日の目標はWannsee(ヴァン湖)に行くこと、Hamburger Bahnhof(ハンブルク駅という名の美術館)とGemäldegalerie(絵画館という名の美術館)に行くこと。

ポツダマープラッツ駅まで歩いてS-BahnのS1路線に乗ることに。チェックポイント・チャーリー、ベルリンの壁を見つつ駅に到着。S1路線は街中を通っていて、唐突にWannseeに到着するのだが、ベルリン1の繁華街から住宅街を通って、あっという間にひなびた観光地に着いた、みたいな、街中にいただけでは分からないベルリンの姿をよく知ることのできる路線である。40分ほどで到着。
Wannseeを横切るベルリン交通局の路線フェリーがあり、ベルリンウェルカムカードも使えるかなあと思って行ったんだが、運行は1時間間隔で、次に出るのは50分後の10:00。このひなびた観光地の朝が早くて何もないところで50分も待つのはつらいので、S7路線で中心街に帰る。S7路線は打って変わって、Grunewald(緑の森)という、ベルリンのすぐ横にある、森というよりは広大な雑木林を突っ切る路線。車窓から見ても、こんなところで迷いたくないよなあという広大さである。

S7路線はハンブルガー・バーンホフ美術館の最寄り駅であるHauptbahnhof(ベルリン中央駅)を通るので都合がよい。歩いて5分。
http://www.smb.museum/smb/kalender/details.php?lang=en&objID=21786&typeId=10
これをみたくて行ったのだが、美術館の構造がよく分からず、赤い幕の向こうで大きな音で音楽が鳴っているけどこれとの関係もよく分からず、とりあえず常設展示みたいなのを見て歩く。巨石が無造作においてあるのとか、工事現場用扇風機が向かい合わせて2つ並んでいるのとか、ガラクタが積み上げてあるのが突然動き出すのとか(そういえば去年広島でそういうのを見たねhttp://takmusik.seesaa.net/archives/200811-1.html)、「う〜ん、分からん」と思いつつも、その徹底振りにドイツを感じ、結局「カラス殺し」はどこだか分からず退散。
次に行こうと思ってもういちどHauptbahnnhofに行き、ホームに電車が入ってきたところで、「いや、ここで見とかなきゃ絶対後悔する」と思い直し、再び5分歩いてHanburger Bahnhofへ行ってみる。なんのことはない、赤い幕の向こうに、この美術館の名の由来たる駅の構内を美術館スペースにしたところがあって、そこにスピーカーがたくさん並べられており、そこから巨大な音がしていたのだった。
発想自体は単純なもので、98本のスピーカーから、鳥の鳴き声や波の音、ポップスやクラシックの音楽などをつなぎ合わせたものを、音像定位やエコーをうまくプログラムして、鳥が飛んでいくかのようのであったり、そこに歌手がいてギターを弾きながら歌っているようであったり、オケの中に入って聴いているかのようであったり、すぐ後ろでチェロがなり始めたり。
単純なんだけど、音質がいいもんだから、ついつい音がするほうに目をやって楽器の存在(あるいは不存在)を確かめてしまう。だからみんなきょろきょろしながら聴いている。とにかくだまされる自分が面白いのである。かっこいい音楽だったし、オーディオの音質もきれいだし、やっぱり聴いといてよかった!これがコンサートに関連があろうとはこのときは少しも思わなかったのだが。

ちょうど昼になったので、駅で昼ごはん。どうせビールもそんなに美味しくないし、レストランも美味いわけではない。そのへんの軽食でいいやと思い、Hauptbahnhofでサンドイッチとジュースを買う。売り子さんが「コーヒーか紅茶もつけて4.49Euroだから、どちらか選んでよ(ドイツ語)」と言うので、コーヒーももらう。駅構内で食べる。中くらいのバゲットにハムとかチーズがはさんであるので、十分お腹一杯。

S-BahnとU-Bahnを乗り継いでポツダマープラッツ駅に行き、歩いて絵画館へ。途中ソニーセンターを経由する。つい9年前にはポツダマープラッツはまだ開発途中で、ソニーセンターがいやに巨大に見えたのだが、今はずいぶん小ぢんまりして見える。
絵画館ではこれ。
http://www.smb.museum/smb/kalender/details.php?lang=en&objID=10801&typeID=10
まぶしいくらいに美しく修復された15世紀絵画の名品に圧倒された。点数は50点にも満たないくらいかもしれないが、その輝かしさにふと疲れが吹き飛んだ。
絵画館の常設展示のほうは以前にも見て、その点数の多さに懲りていたので、今回は前回見なかった地下と、オランダコーナーだけを見る。これも名品ばかりなのに照明が暗かったりして見劣りする、なんて思うのは目が肥えたせいか。ちゃんとフェルメールも収蔵されている(グラスワインという作品)ので、人だかりがなくなってから見届ける。

次は、WittenbergplatzのKaWeDeに家族とかのお土産を買いに。この辺は以前の「庭」(言い過ぎ?)である。途中で乗り換えたStadtmitteの駅では、アコーディオンでバッハのトッカータとフーガニ短調を弾いていた。構内に心地好く響くバッハ。アコーディオンの音色がはまっている。

宿に帰って着替えて、いよいよPhilharmonieに。

19:00から事前レクチャーがあるので行ってみると、ホワイエにイスが100個以上並べてある。こんなに人が来るのか、と思ったら本当に来た。お年寄りが多く、善男善女という感じ。時間になるとラフな格好のペーテル・エトヴェシュが登場するが、舞台監督みたいな雰囲気なので誰も気付かず拍手も起こらない。仕方なく私が拍手を主導。
30分間、いろいろとしゃべった。ドイツ語なのでほとんど分からないが、それでもベルント・アロイス・ツィンマーマンとあったときのことなども話していた。
「ベルント・アロイス・ツィンマーマンに会った時、『君はいったいシュトックハウゼンのもとで何をしているんだ?』なんて聞かれたから、『助手とかコピスト(写譜屋)をしてるんですよ』と答えたんだ。すると、『XXX』(よくわからず。でもきっと否定的なこと。だめになるぞ、とかね)と言われてね」
とても興味深いレクチャーだったが、この善男善女のお客さんたちは、「若い詩人のためのレクイエム」があんな奇天烈な曲だってことを知らないんだろうなあ(レクチャーでも触れなかったと思う。合唱の配置のことは少し言ってた)と感じられ、いろんな意味で本番が楽しみになった。


Do 23, April 2009 20 Uhr 5, Konzert der Serie H

Berliner Philharmoniker
Dirigent: Peter Eötvös

Sopran: Caroline Stein
Bariton: Claudio Otelli
Sprecher: Michael Rotschopf
Sprecher: Thomas Wittmann
Rundfunkchor Berlin
Einstudierung und Co-Dirigent: James Wood
MDR Rundfunkchor Leipzig
Einstudierung und Co-Dirigent: Howard Arman
Herren des WDR Rundfunkchors Köln
Einstudierung: Philip Ahmann
Herren des SWR Vokalensembles Stuttgart
Einstudierung und Co-Dirigent: Celso Antunes
Klangregie: Joao Rafael


Johann Sebastian Bach
Zwei Choralvorspiel für Orgel
Orchestrierung: Arnold Schönberg
"Komm, Gott, Schöpfer, Heiliger Geist" BWV667
"Schmücke Dich, o liebe Seele" BWV654

Richard Wagner
Siegfried-Idyll

Bernd Alois Zimmermann
Requiem für einen jungen Dichter
Lingual für Sprecher, Sopran- und Bariton-Solo, drei Chöre, Orchester, Jazz-Combo, Orgel und elektronische Klänge, nach Texten verschiedener Dichter, Berichte und Reportagen


当日のパンフレットの中にこの4人の作曲家の関連を探したら、ちゃんと書いてあった。しかもかなりコンセプチュアルなことが。
「若い詩人のためのレクイエム」の、一番最後にテープで流されるKonrad Bayerの詩、"die sechste sinn"(第6感)の一節は、次のように始まる。
"wie jeder weiß. wie jeder wußte. wie alle wußten. wie alle wissen. wissen das alle? das können unmöglich alle wissen."
「各々はどう知るのか。各々はどう知らされるのか。すべての者はどう知らされるのか。すべての者はどう知るのか。すべての者が知る?すべての者が知ることは不可能だ」
"wie jeder weiß."はバッハのプロテスタント、"wie jeder wußte."はワーグナーのユダヤ人排斥主義、"wie alle wußten."はシェーンベルクのユダヤ教、"wie alle wissen."はベルント・アロイス・ツィンマーマンのカトリック、だということだ。
(Michael Stegemann著の当日プログラムp.14から引用)
宗教的な意味があるとは思っていたが、この言葉がそれを象徴していたとは。このプログラムを組んだ人は本当に天才である。


バッハの1曲目、BWV667は、結構細かく動く演奏の難しい編曲なのに、結構早めの3拍子を一つで振るという荒業。ベルリン・フィルでなきゃ演奏できないね。
バッハの2曲目、BWV654は、CDで聴く限りはヴァイオリン・ソロだと思っていた部分がなんとチェロ・ソロ。超ハイ・ポジション続出。
1929年録音のホーレンシュタインとベルリン・フィルの音は妙にかったるいと思っていたが、実はそういう編曲だったのだとようやく分かった。とても不思議な音響と、密やかなロマンが印象的。

ジークフリート牧歌は、テンポ変化がかなり激しくておしゃれで、かつドライなのにロマンティックという、エトヴェシュにしか実現できない不思議な境地の名演。この曲をこんなに楽しんだことはこれまでない。まさにうっとりである。

さて、本命。
外にも出ずセッティング替えを眺めていたら、なんとヴァイオリンとヴィオラは編成に無いのね。
ど真ん中にアコーディオンとマンドリン、その外側にピアノ1台ずつ、左にジャズコンボ、右にチェロとコントラバス、管楽器は定位置、ポディウム席に合唱、さらに右上の客席と左上の客席に合唱が一組ずつ、指揮者と客席の間にソリストと朗読者。朗読者の脇にはそれぞれメガホン。
録音されたものとかプログラミングされた音は、いろんな位置に配置されたスピーカーから、いろんな方向で聴こえるように鳴らされる。合唱さえもマイクで拾った声を別の位置から流すことで、いないはずの真後ろからも声が聞こえてきて、みんなきょろきょろ。ハンブルガー・バーンホフのアレと同じ!
この曲は、何分何秒から何がどうというような書かれ方をしており、電子音声や歴史的人物の演説、ヘイジュードなどの音楽の引用は全部事前のプログラミングでなるので、指揮は秒数をカウントする機械を見ながら指揮することになる。演奏前に59:59を指していたが、この曲は60分以上ある。どうするんだろう。
演奏は完璧と言っていいだろう。すべてが克明に描かれ、指揮者は無機的に秒を刻むのでなく、きちんと呼吸し呼吸させ、テープと音楽と演説と叫びと、渾然一体となってかつ明確に分離して音楽は進んでいく。ハンマーは見事に決然と鳴り響く!マーラーのときと同じように!こういった前衛性に耐えられない善男善女のじいちゃんばあちゃんは、途中でどんどん席を立って帰っていく。やはりね。
一つ残念なのは、Ricercarという部分で、全く同じテキストの朗読をリチェルカーレ、つまりフーガのように順々に流して重ねる部分があるんだが、一つの声部の中で音の位置がばらばらにされてしまって、フーガの意味がなくなってしまっている。テキストの録音の部分はたいてい意味不明なのに、この部分だけは仕掛けが分かりやすいはずなのだが、これでは知らない人は何がなんだか分からないだろう。イライラは募るだろうなあ。
合唱が"Dona Nobis Pacem"を歌ってすべてが終わると、盛大なブラーヴォといくつかのブーイング。私を含めて何人かはスタンディング・オベーション。でも、奏者は全然嬉しそうじゃなかったなあ。楽しかったのは指揮者とオタク系聴衆だけか?
拍手を終えてとなりのおばちゃん(娘連れ、60代)が話しかけてくる。
「ホントに素晴らしい曲ね。世界のすべてが描かれている」
「作曲家はこれをリンガルと名づけたんです」
「今日は演奏も素晴らしかったわ。ベルリンフィルがいつもこうではないのよ。この曲は、ミヒャエル・ギーレンのも聴いたけど(初演??)今日のは特によかった。今度聴くときはもっと勉強しとかなきゃ」
「私はちゃんと勉強してきましたよ(ベルティーニのCDのライナーノートも持参)」
「アナタはベルリン在住なの?」
「実は日本から来たんです」
「このコンサートのために?それは素晴らしいわね。ぜひまたフィルハーモニーにいらしてね」

会話を終え、気持ちよくバスに乗ってホテルに帰る。
レストランに行くといつもの陽気な兄ちゃん。
「コンサート行ってきたの?」
「うん、ベルリナー・フィルハーモニカー」
「ホルンは誰だった?」
「(???なんでホルンのこと知ってんだ???)ええっと、ドール。シュテファン・ドールだった」
「彼はよくこのホテルに泊まりに来るよ」
「(なるほど!)実は今日がベルリン滞在最後なんだ」
「そう!よいTripを!」
能天気そうに見えて、人は見かけによらないものである。
パスタとビールで最後の晩餐。

風呂を浴びて、テレビを見て、0:30には就寝。
翌日は、淡々と飛行機に乗り、乗り換えし、ごはんを食べたり寝たりして、普通に関空についた。
出国ゲートでは体温を測っていた(後で知ったが豚インフルエンザ対策)。
税関では、かわいいおねえさんに妙に疑われて、カバンを開けさせられた。ニコニコしながら「ドイツはよく行くんですか」とか聞かれたけど、嬉しくないよ。

帰りの運転も問題なく、ついでに大阪で弓の毛替えをして弦を買って、15:30には帰宅。夕方にはジュニア・オーケストラの練習。ようやく短いようで長い旅行の日々が終わり。
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